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ルパンvs複製人間
1978年 吉川惣司作ルパンvs複製人間
昔、小学校3年か5年かどっちかに見たんだよねテレビで。すごい印象的だったな。 アナログテレビだったこともあるけど、やっぱ超時代を感じる作風だもんな。超新鮮だったよ。 今ほど古い作品見てないから。ラストの脳みそとかも息をのんだね。どこか不気味で、スケールを感じて。 不二子の胸のシーンは翌日上級生たちが話してたよ。 で、bdで見たけど、びっくりした。すげえ雑じゃねーか。絵も雑、個性があるといっていいけども、話も意外と こじんまりしてる、広がりがない、なんかシーンごとぶつ切りというか、今どこのいるのかとか。 それを救うのがエネルギーなのよ。謎のエネルギー。作画も演出もストーリーもあんまりおもしろくないけど なんかこう若さというか、何かやりたいってのがすごく伝わってくるのね。ただ作画と演出があんまりだから ちょっと伝わってない部分もあるけど。だから全体の丁寧さ完成度で言えばカリオストロには一部でも及ばないよ。 レベルが違いすぎる。たかが1年の違いなのに。それにこの映画公開が1978年12月、カリオストロは79年月だもんな。 駿とか東映ムービーの誇りとかパワーを感じちゃうね。 一言で言えば本作はカルト映画だよ。マモーとか複製人間とかもそうだけど、カルト映画なら納得できる。 で、本作がルパン映画のハードボイルド路線の最高傑作とか言われてるけど、それもどうかなと思う。 だって本作すごく青臭いもん、セリフとか。脚本が監督のなのよ。監督29歳。 だから、当時すでにハードボイルドに憧れる若い世代がいたわけ。40年代50年代に憧れている若者が。 クラシックに憧れた若者の青臭さですよ。なので間違っても渋いとは言えない。そういう青臭さが素敵だっていうならわかるけどね。 それも含めて若いエネルギー。実際クラシックだよお前ってやつは、も中々に臭いセリフだ。キザ。地に足ついてない。 でもルパンも若いころだし。それを考えればカリオストロのルパンがいい具合に老けたってのもわかる。おっさんになってる。 かっこいいとかでなく、キザというところで魅力を感じれば、良いと思う。 ここ大切だよな。言動が地に足ついてればかっこいい。格好ばかりのマネがキザってことかな。 でもキザはキザで大事なのよ。キザをする人間の憧れが見えてくるからね。 問題はさあ、今のルパンというか、それらのスタッフとかが、それこそ上に書いてあるように勘違いしたまま 作ってんじゃない。つまり複製人間をルパンの格好良さの原点だとかね。 でも書いたようにキザなんで、地に足ついた魅力じゃないので、それを分かったうえでやるんならいいんだろうけど 本当に、そのルパンの本作における言動とかを格好いいと捉えている奴ばかりになってんじゃないってこと。
それっぽい格好良さ
ルパンは背伸びして作るもんじゃないんだろうな。窮屈な社会にストレス溜めてた連中が それを解消したいってことで楽しんだのがルパンだよ。つまりは時代のものなんだな。大人の遊びってこと。 だから今、子供が遊んでいるアニメ界におけるルパン、つまり 21世紀のルパンってのは「もう媚びないアニメ」、みたいな誤った見方でしか楽しめないのね。 意識高いとか質アニメだとか。 スカッとするための作品でなく、オシャレ人間のための作品ってことでね。 だから無理して作るなと。ストレートに楽しんで作れないならやらない方がいいと。 それを一番思うのが不二子ね。不二子を綺麗とかかわいいとか思って作る奴がどれだけいるかってこと。 初代の時点で微妙だったのに、今もういないだろ。なんとなく色っぽい(とされる)おばさんぐらいの 意味合いしかないだろ。背伸びして綺麗だと思うとかさ。 ナチュラルにキレイなキャラってことでは描けてないよな。叶姉妹みたいな。魅力的な女性って時代に左右されるのかな。 だったら不二子はもう何周遅れだよって感じだな。何のためにルパン作ってんだろうな。格好つけか。背伸びか。 もし今風にルパンやるんなら、不二子の口紅消せって。口紅一つでも意味が必要なんだよ。 口紅がなかったりした初代までだよ、不二子が綺麗だったの。本作も入れていいね。 カリオストロ以降おばさん化が進みすぎている。それはスタッフが好きでやってるのか。義務でやってるのか。 製作側でなくて俺たちも不二子綺麗とか思わないんだから。おばさんとしか思わないんだから。 そういう今のセンスを取り入れなければ今ルパンやる意味ないだろ。 情熱もなく、ただ口紅塗ってる方が大人っぽいからとかいうガキみたいな理由で塗ってるんじゃないすかね。 なんか絵柄も魅せ方も気取ってて、クサいし、作り手のこれが格好いいんだろみたいな勘違いがもう最悪なんだな。
そういう意味じゃ本作は、若い世代が自分の格好良さをぶつけた舞台ってことで 当時のING(ナウ)な作品にできてるんだよね。 ぶつけたというか、ぶつけたいんだと思わせる舞台だったんだな、当時のルパンは。 ただルパン映画は惜しいのよ。本作はルパンらしいが絵が乱雑。カリオストロはルパンっぽくないが絵が素敵。その中間を。 それが押井のルパンで果たされるはずだったのに。 色々言われてるけどBDの後だから娯楽と理屈合わさったいい作品になってたろうな。 設定聞くだけで面白いもんな。ナチスドイツからプロト二ウム、冷戦、核・・・ 兵器そのものの五右衛門、事件を追跡する不二子、理論家の次元、時代そのもの(冷戦・核)を盗んだルパン。 ハッタリ効きすぎて最高だ。これこそがアニメ映画の真髄じゃないすか。 しかし関係者の言うように映画3作目にしてルパンの運命は決した。常に挑戦的ということでなくって 国民的な安定というね。押井が望んだ「想像を裏切り、期待に応える」そんな若さは潰えた。