普通にやりま〜す(笑) アンタには遊びでも・・・俺には遊びじゃなかった!
渡瀬恒彦から「東映味」を引いたらこうなる 雪原に集う珍妙ハードボイルドの野心!
〜化石の荒野〜
             1982年 長谷部安春作      衝撃の前座はコチラ

化石の荒野

「事件」で助演男優賞を貰って以降 ヤクザ以外でもやれますという新境地を伸ばそうとしたのか 渡瀬恒彦からカーテクニック、孤独の一匹狼感、狂気、濡場を抜くという まさしく「ただの格好つけ」を主演に アイヌ、雪ん子ルック、地味すぎるアクションでもって ハードボイルドの最高峰を目指し大爆死した怪作。

 
どうでもいい所で映画的な見せ場を作って 格好つけなくちゃいけない所でリアルを重視し 結果ダサくなったのが本作って本当?

 
そう。渡瀬恒彦を助手席に乗せた珍妙カーレースも 大いに、ハードなボイルドを損なっているね。

 
人間の証明の松田優作みたい。

 
ちなみに脚本が その松田優作の兄弟・丸山昇一クンだ。

 
へえ〜結構格好いいじゃない

 
と思うでしょ。 でも多分、本作に賭けた丸山はコッチだ。

 
ショボそう

 

渡瀬恒彦の、普段からなる中身ある格好つけが 中身何もない「ただの」格好付けだったのが本作。 高倉健の人生観から来る寡黙が ただの人見知りから来る無口となったのが本作だ。 宣伝を格好つけたせいで 実物がダサく感じるというのは 原作者・西村寿行からそう。 似合わない長髪とサングラスから出たのが チープな作品群、それに通ずる映画化の嵐。 ヤサ男然した森村誠一の方が 硬派で男らしい作品群を作っている、という倒錯。 格好つけだけじゃない。 本作は角川の醍醐味・誇大なキャッチコピーもが 大いに駄作感を強めている。 予告で失笑を買った「わが恨み現在完了」。 主題歌のサビ「愛は血を流す」の大げさ感。 パンフの解説コピー 「和製ハードボイルドの最高峰を目指すメンバー、ここに結集」 全てのキャッチコピーに「(笑)」をつけるのが正しい? あげて落とすのが本作。 意味ありげな眼差しと 含みある台詞からは考えられない「幼稚」なストーリー。 監督長谷部は和製ハードボイルドの第一人者であるが 本作の様なスケールのデカイ作品はやった事ないし 西村と角川が共鳴した「話を広げすぎ」の拡散感も 彼にとってはお手上げだったろう。 複雑怪奇で滑稽な物語展開からなる「一大巨編」を 一体どう料理したらハードボイルドの最高峰になるんだ。 『ハードボイルドは「シンプル・小規模」以外では成功しない』 これを証明したのが本作。 宣伝費に2億3000万、撮影に総額10億の保険 撮影日数を一ヶ月以上もオーバーする費用超過。 それを超えて完成した本作の入りは「2億6000万」。 本作は「化石」となった。

キャスト

 

まず本作のダセエ主人公・渡瀬恒彦。   一番上の紹介どうり「ただの格好つけ」。 何の魅力もないのだ。 パンフで深作欣二が渡瀬にエールを送っているが その中身こそが「渡瀬の新境地を楽しみにしている」 というものだった。 新境地 開けず! 役柄から言っても 警察の犬であって孤独の一匹狼ではないし 生まれてから今の今までずっと 権力ある爺3人に見守られつつ生きてきたという バイク代や散髪代や服代を親に頼った上で ツッパってるヤンキーみたいな恥ずかしさが。 しかも渡瀬のは30半ばのいいおっさん自身が 「オレは孤独だ・・・」という体を取り繕っているので ますますダサい。 しょっちゅうつけるサングラスとか 基本上から目線のカッコつけた台詞とかも、ダサいっす。   役者・渡瀬恒彦は公開前インタビューでも 本作の見所やスタッフの頑張りをホメてたりと大人だったが この残念すぎる役柄にどういう感想を漏らしたのだろうか。 2人目の子供が生まれTVインタビューを受けたのも撮影中。 記念すべき作品がコレだったのはさびしい。 本作の渡瀬のスタントと言えば ロープとはしごに掴まるだけという絵図的に地味すぎるものだけ。 ロープウェーのもヘリのも本人の頑張りは素晴らしいが ただ単に自己満足で終わっているのが痛い。 だって言われなきゃ本人がやってるってわからないし 上に書いたように「そこ力入れる所?」な場面だし。

 
大体ヨオ 爽快アクロバティックアクションこそ渡瀬の真骨頂だろ。 え?何、邦画例を見ない大カーチェイス場面で渡瀬 助手席で一人ノンビリくつろいでいるんだよ。

 
ただ単に体が重いノソノソした でくの坊じゃんねー 最後の最後 さあ仲間を殺し人生をむちゃくちゃにした男たちに復讐するぞ! っていう段になって「雪ん子ルック」はありえない。   決戦で着ていた、あのままでいいじゃん。 それか映画的格好良さをメインに真っ黒の一張羅着せたらいいじゃん。

 
本当、ここぞという所で リアルな地味さを持ってくるって娯楽作品失格じゃん?

 
ねー

ねー
 
でも男たちに取り押さえられながら強制的に いや、余り自分から抵抗せず 注射器のご厄介になる渡瀬というのは中々新鮮。 ここの表情とか、それこそ九州犬の可愛さ。 (クーン) 前年の角川恋愛モノ「スローなブギにしてくれ」で注目された クールビューティキャット・浅野温子はハマり役。 ただ秘密を握ってそうな雰囲気と違って ただ雰囲気だけの何の秘密を握ってない女だった。 まあ雰囲気だけの人だし、これでいいのだ。 続いて郷エイジ。   5年ぶりの映画出演作に選ぶだけあって 日活アクションの先鋭・長谷川監督 硬派な役者陣 ハードボイルドの最高峰を目指すと言う妥協のない方向性 という要素てんこもりの本作。 これだけでも出演したくなるのに さらに、角川製作という大金をかけての大スケールアクション 一般的な知名度向上にも大いに役立つとあってはたまらない。 これまでのように野獣漢として暴れ狂ったりしない 年相応の落ち着きと地のインテリジェンスを駆使して 雇われの暗躍者・山沢雪彦という格好良い役を好演。 中盤までの渡瀬恒彦の敵として存在した。 だが絶望的な完成度と客の入りで絶望したのか 本作が彼の遺作?ともかく引退作となった。 本作が遺作となった俳優がもう一人いる。 佐分利信。   当時73歳という高齢で雪原アクションに挑戦。 黒幕の衆議院議員 金塊を手にし総裁選に挑むというデカい役柄で 最後には息子である渡瀬恒彦に射殺される。 最後の作品だけあって 佐分利の晩年の、いや総結集たる「ドン」のイメージを 最大限活かされた名演技を披露。 風貌もさながら 射殺時のアクションはまさしく犬養毅。 そして渡瀬の友人役の川津祐介。 彼は本作の同年公開の兄弟 突き抜けない期待外れ作「冒険者カミカゼ」で 千葉真一の友人役として出演。 そして同様に中盤前後で殺されるという まさしく千葉と渡瀬の失敗を繋ぐ 「媒体」としての役目を果たしたのだ。 最後に「夏八木勲」。   ハッキリ言おう 本作最大の見所は夏八木勲にある。 主役が全く魅力的でなかった分 ライバルの夏八木には魅力が倍以上に付属されており 元警視庁、FBI研修生だったエリートで 世界を股に駆けるビッグ・ゲーム・ハンターという 何だか良く分からないけどすごそうなイメージ。 そんな神がかったステータスに加え 「遊びで殺し合いをやってる」という 立派なハードボイルドの使い手である。   しかも白昼の死角で魅せた 夏八木の「鉄バット」な軽さがいよいよ堂に入り 魅力的この上ない。 さらに当時42歳の男のダンディズム 脂が乗り切った抜群の色気も搭載。   渡瀬の役にない「中身ある格好良さ」を描かれているから より大人っぽく、真の孤独 スーツとワインが似合う40代の色気を感じる。 作中の活躍も ラストの自衛隊のヘリ、ブル、人海戦術と 雪原での巨額大スペクタクルを一人立ち回り。 ショットガンを駆使しヘリを破壊する映画的なスケールをも備える。     その他、映画的なスケール 「実は佐分利の息子であり渡瀬と浅野とは兄弟であった」 という告白を渡瀬浅野同席で語るスキャンダラス!! 戦国自衛隊ではついぞ語り合うこともなかった 正義の大人・夏八木と、アナーキーな少年・渡瀬とが 中盤のもみ合いからラストの一騎打ちに畳み掛ける展開こそが 作中唯一の「身のある」ハードボイルドであった。 小屋での力比べは、やっぱり渡瀬の方が強かったんだろうな。 夏八木が勝ってほしいという願望もあるけど。 ステータス値で言うと 渡瀬はパワーが90でスピードが70ぐらいか。 夏八木はパワーが70でスピードが80ありそう。 うーん、リアルなフィジカル値の考察でも 夏八木はダメなのか・・・でもホント好き。

 
ハイ、本作の最も大人で(正義感溢れる) ハードボイルドな男・夏八木勲でした。

 
アリガトヨー

考えると、渡瀬恒彦以外の俳優は 皆ハマり役で魅力を最大限活かしたものであった。 そうなのだ、主役だけ。主役だけよ魅力的じゃないのは。

コケた要因

コケた理由って何でっしゃろ!? (はぐれものたち)

 
うん、角川の悪いところが全部出たね。

まず 豪華俳優のこれまでにない無駄使い。 鹿賀、室田、星のピントも合わない一瞬の出番。 次に広大な「山岳」のスケールを見事ビスタビジョンで捉えきった部分。 八甲田山と聖職の碑を足したのが本作だ。 全てのキャスト・スタッフに10億の保険をかけただけあって 様々な場所、角度から 超大作アクションを形作ろうとしたスタッフの熱意は実を結んでいる。 渡瀬と夏八木が小屋をぶち破って バーンと眩しく美しい山地と青空が浮かぶあの場面。 渡瀬が北海道で見つめた ぽつんと存する寂れた小屋の場面。 全く美しい。 だがハードボイルドにはクドすぎた。 第3の男の様に要所要所で見せてくれればいいものを やはり角川の呪縛 証明シリーズから変わらぬ拡散主義が、勿論 美しい背景とあっても それをずうっと何度も何度も見せつけられたら 「おなかいっぱい」だと飽きてしまうのである。 メインデッシュの前に飽きるのだ。 どうも邦画は大金を使っての超大作には向いていない。 今にも通じているがディティールが良くて メインの一本綱がよれよれ、最終的な感動へといかないのだ。 あれもこれもと入れ込んでしまうのは そもそも大作映画の作り方を知らないから。 邦画は元々製作予算を抑えての中規模大作が基本だった。 それを急に「何十億も使って超大作作りましょう」と 昔のやりかたしか知らない「巨匠」へ投げかけても 良い結果を生むはずがない。 加減を知らずに あれもこれもと入れようと失敗する。 足し算じゃダメなんだ。 ハードボイルドは引き算、名作も引き算ダ。 つまり どっちか絞ったら良かった。 山岳アクションを切り捨てハードボイルドだけを目指す。 「友よ静かに眠れ」はそれをキチンと学んだから良かった。 でも角川諸作品全てに言えるけど、いくら蛇足でもさ ビスタで捉えられた広大な自然美は映画館で見たら圧倒されるだろうな。 萩田光雄が手がけた「音楽」。 これはまさしく本作の最功労者。 OPから一気に迫るテンション。 アクション映画にはピッタリの正統派ミュージック。 角川の音楽って基本芸術性とかじゃない 単純に興奮するかしないか、の娯楽路線を走っており 本作も同様のテンションがある。 カーチェイス、北海道、ラストバトル・・・ まさしく娯楽音楽の見本。

 
ただ、これまた上げて落とすの巻。

音楽のテンションとは裏腹に 話のテンポが悪すぎるし、何より 幼稚なアクションとストーリー展開。 いくら広大な大地を捉えた大スケールだと言っても 物語は妙にこじんまりしており 音楽の方が逆に大袈裟に感じる、というのだ。 少なくとも脚本・丸山昇一の責任は免れぬ。 まず話のテンポが悪いだけでない アクション映画としてもハードボイルドとしても爽快感に欠ける。 遠回りに、こじんまりと 地味なことを幼稚な展開でアクションするのが本作。 そして、何より分かりにくいストーリー構成。 コトの真相や何やらが それぞれの現場で長々と、一気に語られるのである。 幼稚で現実味に欠ける説明台詞がつらつらと。 そりゃ一回じゃ理解出来ないし、ツラいですわ。 中でも渡瀬と加藤、そして田中との会話場面。

 
アクションハードボイルドならば 映像で魅せるべきじゃないのかい?

ウィットに富んだ名台詞も よく分からない非現実的なストーリーの性で 「ただのカッコつけ」なモノとなっているし 非現実的で大袈裟な物語に 渡瀬と夏八木とか、まさしく 本作のハードボイルド知的メンバーは似合わない。 (それこそ松田優作がやったら、ついていけたかも) 全ての(非現実的な)出来事と(非現実的な)設定を ラストで昇華できてないから決戦でも たたみかける興奮とか感動がなかった。 ただ「あー勲死んだ・・・」みたいな。 渡瀬のラストダッシュもモサい格好でダサかったし。 何の魅力もないつまらなすぎるストーリー。 これは問題だ!! ウン、やっぱり丸山は松田優作にイジメられてこそ 鬼気迫る名作、問題作が書ける名脚本家になるのだろう。 上げて落とす ことごとく観客の期待を裏切る本作。 予告の大カーチェイス場面からして渡瀬恒彦が運転するかと思いきや 郷の助手席でふんぞり返っているというオチ。   予告であった女の裸(浅野?)や八甲田山の様な少年が 渡瀬の過去と関わってくるかと思いきや一切登場しないという罠。   とどめにアイヌ大爆破からの雪崩が来るかと思いきや 雪しぶきもなにもなく、ただ画面が揺れるだけという 雑&迫力に欠けるラスト場面。   EDもね 雪原に真っ赤なクレジットという・・・哀しいセンス。   ここまでのクソッタレ要素なら大コケも納得。 ちなみに本作「GW」公開。 大カルト映画「インチョン!」と同様 一千万獲得キャンペーンか何かやってのオチ(2.6)。 ダサいね、DVD予告でもあるけどハードな予告に 場違いな謎解きテロップを挿入して・・・       おそらく角川からしても 本作の出来が悪いのを知った上で 広告費を莫大に使ったのだろう。

 
でもいくら映画外で頑張ったってこの出来じゃ人来ないよ。

渡瀬恒彦はこの失敗をどう思っていたか分からないが 仕事と割り切ってB級映画にも主演してる人だから ダメージなし?でも巨額を賭けて挑んだ主演作の大コケは堪えたハズ。 以降 渡瀬はこういうアクション映画の主演は勿論 出演すらなくなってしまったし。 セーラー服、初恋物語の出演で 「角川ガールを包む包容力あるオジサン」としての地位を獲得したから もうヤクザからの脱皮とか何もかも忘れて 「バカだなァ・・・」 と開き直ったのだろうか。

 

本作の良い点全てが「もったいない」。 高密度の素材にクソみたいなストーリー。 しかも皇帝のいない八月ほどぶっとんでないし。 悪く言えば駄作、良く言えば怪作・・・もう力作(笑)!! 何か魅力を見つけよう。どうにかして。でないともったいない。 そう思わせるだけのパワーはあります。

 
これもう ラム・ザ・フォーエバーじゃん!

魅力

ハードボイルドの最高峰を目指すというだけあって 本編描写からは「男同士の奇妙な情」がしっかりと見えてくる。 敵である渡瀬と郷との関係性。 車内での会話は妙に気分がいい。 ヘリコプターで渡瀬が登っているのを見ての 郷の謎の笑みなぞ、ハードボイルドの醍醐味。 結局クールに殺しあう末路だからこそ カーチェイスとヘリ場面の、共に協力し合った興奮。 熱気に包まれて殺しあうのは夏八木相手。 この2人、実は兄弟であって 共に警視庁のエリート、そして強靭な肉体の持ち主である。 一番の見所は小屋での殴りあい。 郷のスタイリッシュハードボイルドとは違って 泥臭い情念が残る。 夏八木の血管が破れそうな程の真っ赤な表情も見所。   最後の決闘も悪くない。 だが全体のラストという感慨はなく 2人の血統が終わった、という ただのハードボイルドへの「感謝」。 弟や妹への情もあるが ただ殺しのゲームを楽しんでいる様にも見える 屈折したエリート。 コマンド部隊をほぼ一人で相手にし幾十もの屍を築く。 ヘリコプター破壊の瞬間の、彼のエクスタシー。 そして弟との一騎打ち、死。 戦国自衛隊の千葉真一を髣髴とさせる しかし魅力的な「軽さと強さ」を併せ持っての活躍は それを同一視させない一端のハードボイルドがある。 川津とサッカー観戦しながら語り合う場面も良かった。 死に様は雑な感じがしたけど。 ・・・・・・ 本作はストーリーの幼稚さと非現実さ、そしてつまらなさが コケた一番の要因であると書いた。しかし本作は 渡瀬演じる仁科刑事がしょっちゅう眠らされ 強制的に夢を見せられているコトに起因するが、まさしく 「白昼夢」の世界・・・超現実の世界なのだ。 松田優作の「野獣死すべし」。 本作の冒頭はこれをなぞったように見えるが 野獣死すべしの超現実とは違った角度の超現実映画が「化石の荒野」だとしたらどうか。 予告に映る少年と女性。彼等は一切出てこない。 仁科の父親も結局誰なのか分からない。 そもそも事件があって初めて 妹の存在と兄の存在を知ったという 「オレ夢でも見てんのかな」ばりの戸惑い。 最終決戦で出会ったアイヌと自衛隊軍団と犬養毅(父親)。   奇跡的に銃弾がお守りに当たり そしてそのお守りをどこかへとブン投げる(ちょっと笑った)。 そしていずこかへと去っていく仁科。 つまりもう彼女と会うことはなく もしや北海道に骨を埋めるつもりか? シェーンみたいな、ただ存在しているだけの 生活臭のない役・・・まさしく松田優作。 全体不安定な描写、奇妙な膜がかかった感じがする。 幼稚幼稚と書き綴ったが「シュール」とも呼べる。 挙動がおかしいパトカーが 先頭車両に乗り上げまくって大たまりになったり さらにはヘリコプターの登場、大スタジアムでの交錯・・・。 警官に見つからなかったのすら現実的ではない。 本作は非現実的な展開だから ハードボイルドらしくないと書いたが 実質「超現実」であり、夢の世界なのが本作なのだ。 だから何? と言われれば何も言えない。 ただ冒頭から夢想の境地に入り 様々に自分を縛り付ける出来事、つまりは悪夢から そこで初めて出会った(悪夢の水先案内人たる)血縁者の 「お守り」を投げる事により目を覚ました、と言える。 今、仁科は全くの0である。 これから仁科の現実、真の人生が始まっていくのである。 という事なのだろうか。

 
なーんか色々と 「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」に似てますね・・・。

本作は全く新しい映画の形を示した。 即ち「シュール・ハードボイルド」。 相容れないこの2単語が共在する本作は 今なお誰もが真の理解へと達せられない「化石」となっている。   伏線とか、僕達のこれからはどうなるの  
まー適当でいいんじゃね?  
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