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非進学校の青春ドラマ
グリーングリーン
2003年 ムトウユージ作
グリーングリーン
郊外の自然いっぱいな男子校に、男女共学を見越して一か月だけ試験入学してきた女子生徒たちとの ハートフルな交流を描いたエロゲ原作の深夜アニメ。
最初に知ったのが鉄炮塚葉子目当てで3を買ってからで、しばらく経ってから一作目と本アニメを知った。
思ったのは、あれだね、美少女ゲームには珍しい設定なんだよな。 まず進学校じゃないんだよ。大体美少女ゲームでもなんでも進学校じゃないすか、舞台は。 そら作り手も受け手も、しょぼい相手より高嶺の花を攻略した方が楽しいし、気合入るしね。
それと、男がばんばん出てくるんだよな。それもお助けキャラでなくお邪魔キャラだったり 肉食系のうるさ型のエネルギッシュなやつら。脇キャラも充実して、男女が人数互角でサシの存在感。 普通は、せいぜい一人か二人、主人公のお助けキャラとか、相棒キャラとか、モブとかそんなんじゃないすか。 でも本作はそうじゃない。プロデューサーでありバッチグーのモデルでもあるbambooの学校、がこれまたモデルだから。 いわばボンボンで、勉強できないダメ連中が集まる少年院のような学校に入学し 当然、そこは濃厚な男世界。オナニーを見せ合い、エロネタを見せ合い、同性愛もあり、シンナーを吸って あげく、もし女が一人でも来ようものなら強姦は間違いなかったというぐらいに野獣として醸成していった。
もちろんゲームでは、その要素の一部を入れ込んだに過ぎないが、 非進学校的で、男が目立ち、男の体臭が蔓延しているってのはちゃんと残ってる。
んで進学校じゃないからと言って、じゃあバカかといえばそれも違う。 元祖美少女ゲームのときめきメモリアルが、一流大学に入る知性と一流の金持ちと一流の赤点常習者な遊び人が 共生するやっぱりな進学校だとしたら、本作は・・・どうあがいても偏差値59までの人間たち。 いやもっと言えば偏差値50あるかないか、中学成績5段階評価でいえばオール3前後。
そう、フツーの人たちなのだ。フツーの人たち。もちろん優等生もいるし、尖ったやつもいるんだが 基本、フツーなのだ。これを美少女ゲームでやる、こんなの、初めてじゃないすか?
なんていうか、そういうムードが、つまり非常な素朴さが出てんだよゲームでもアニメでも。 ゲーム自体めちゃくちゃ有名じゃないってのもあるけど、素朴なんだよな。キャラクターもそこまで飛んでるやついないし 舞台も素朴で、全体落ち着いているというのか・・・。
俺も普通の学校の普通科のフツー(以下)のやつだったから、なんか、わかるんだよな。 まあインドア的だったから本作のアウトドアな爽やか連中とはちょっと違うんだが でも将来に特別期待もなく、どこか淡々と、自分らのスペックや境遇を受け入れつつ、 じゃあ明るい話題はといえば恋とか、まあ異性とのコミュニケーションとか、そういう素朴なやつだよな。 で半ヤンキーみたいな面白くんが人気だったりとか。 金髪の外人美少女とか、医者の息子のインテリヤンキーとか、尖ったやつもいたんだけど 基本、やっぱり希望も絶望もしてないぜっていう大人しい連中ばかりだったな。
で同じ学校に進学科とかスポーツ科とかあって、俺は劣等感刺激されまくっていたんだが やっぱ彼らは俺たちと違ってみなぎってんだよな、エネルギーが。特別って感じで。 もうよそう、こんな話は。
だからなんつうか・・・本作はね、男たちもそうだし、女子生徒もそうなんだけど 偏差値50辺りの連中が、必死こいで背伸びして、騒いで、はしゃいで、盛り上げようとしているんだよ。 そこが、どこか惨めでもあるし、愛嬌でもあるし、微笑ましくもあるし、素朴なんだ。 偏差値60以上のいわゆる進学校を舞台にした、どこか超越した連中とは違うところ。 だからめちゃ盛り上がることもなければ、スマートな感覚もなく、文学的な悩みもない。
何よりインテリと非インテリの違い、それは「欲の濃さ」にある。 本作の登場人物たちの興味は愛しかない、それすなわち大衆感覚な欲の薄さ。 将来のための今でなく、今のための今。部活もない、修行もない。あるのは今の恋路だけ。 俺たちの世界に間違いはない。ときめももkeyも、好きですけどね。
ゲームとの違い
アニメの話なんだよな。ゲームよりアニメの話なんだ、さっきから。 ゲームがおしゃれに素朴に決めてるんなら、アニメは背伸びしたハチャメチャに、素朴なんだ。 原作ものをアニメ化するってのは二つの道があって、オリジナルに近いものを作るか、 読み替えて要素の一部をピックアップするか、どっちか。 本作は後者の道を選んだ。つまり男連中の暴走と、女子のサービスシーンの二つ。 核に、みどりとの関係性も併せて、その3つ。 ゲームにあったおしゃれな風景とか開放感とか、閉じた関係性はない。 結果、非常に騒がしい、下品な、落ち着きのない作品が完成した。 ゲームの味がベストだとすると、やはり新規層を増やしたとは言えず、ビジネス的には失敗した。 ということで、オリジナルでアニメ化した方がいいという意見もある。 しかし、さんざん言ってきた背伸び感や偏差値50代の素朴さはアニメでこそ感じるというもの。まず男連中の暴走が、ゲームより悪化し、毎話の名物と化すほどの野獣ぶり。
キチガイレベルに暴れまくり、 動物に掘られたり、 仲間内で抱き合ったり、
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夜這いを仕掛けたりと異常なほど。
本作の下品さはここにあって、見ていて面白い時と引いてしまうときと半々。楽しくもあるし、邪魔でもある。 ただここまで、美少女アニメ、というジャンルで男たちが汗臭く暴れている作品はあったか? 主人公のお助けキャラ、お邪魔キャラとかのぱっと出てきてぱっと引くみたいなキャラでなくって がっつり作品の半分を占めるぐらいの男たちが。 それがいわば隔離された男子校をモデルとした生の成果であり、本作を単なる美少女ものとしない要因なのだ。 そして彼らの賛否両論な暴れっぷりがまた精一杯の背伸びを感じる。アホな男たちは身体で稼ぐ、その必死さを。
続く女子たちだが、いわば作画の問題もあって、2002年のチープ・・・とは言わない デジタル初期の素朴で、落ち着いたデザインと色彩が飛び跳ねないスタンダードな人間像を作り出す。 かわいいね、とってもかわいい。
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ゲームのデザインがおしゃれで素朴なら、本作は朴訥に素朴でグーなのだ。 男が野獣的だから、女子の可愛さが引き立つのかもしれないが。
あとなにより全体的な盛り上がらなさね。これは本の問題だろうが、男も女も必死に頑張るんだが 女子が一か月男子校に来るという設定や、愉快なキャラクターたちもいるのに、あまりわくわくしないし、ドキドキもしない。 頑張ったけどせいぜい平均点いくかいかないかという出来の悪さもまた、偏差値50代の優しさなのか?
うん。普通科の連中が学園祭で盛り上がって、楽しんで、劇とかも頑張るけど 進学科の連中の余裕とクオリティには叶わなかった、というそれを感じたね。
俺はアニメ版グリーングリーンはそういう、フツーのやつらの精一杯の背伸びっていう見方で そのダメさの愛しみがね・・・こう等身大って感じで、青春アニメしてんだよな。 アニメはどうダメな連中を描いてもやはりお化粧して、ダメさを感じさせないようにするもんだが 本作はお化粧してないからな。ダメなもんをそのまま出してくれるんだ。挑戦的な作品だ。 あえてでなく結果的に、だろうけど。
登場人物
高崎 祐介主人公。名有りの男キャラの中では唯一まともで、友達であるバッチグーらの覗き行為にも反対したりと正義感もある。 成績は並み以上、爽やかなルックスとフツーにいいやつ。 彼女づくりにはあまり関心を抱かず、基本みどりの好意にも鬱陶しそうな対応で済ましていた。 ドラマCDとOVAでは私市淳が声を担当したがアニメ版では変わった。kanonでもそうだったけど、借り入れ声ってことなのか? 代わったは私市の折り目正しい声をもっと崩して、00年代の香りを入れた感じで好感はある。 千歳 みどり
看板キャラ。天然ボケで勉強もダメだけど世話焼きな美少女。 登場していきなり祐介に求愛するが、実は前世で両思いだったが身分の違いを苦にして自殺し 生まれ変わったのはいいもののみどりは西暦3000年の日本に生まれており、今度こそ結ばれようとタイムスリップして 祐介の今いる2000年辺りにやってきたという衝撃の事実が判明する。 終盤、祐介もかつての記憶を取り戻すが、不慮の事故で意識不明となり、みどりの生命エネルギーを与えることで復活。 しかしみどりは瀕死となり、消える間際、自分の命と祐介の命が交わっているから願いは成就したという言葉を残し消滅。 皆の記憶からもみどりの存在は失われたが、祐介だけは「みどり、いつまでも一緒だ」と覚えていた。
という当時らしい衝撃の展開とシリアスなノリにびっくり、 アッパラパー具合と終盤のそれがいいコントラストになっているが、それまた典型的といえる。 ラスト、死んだのか未来に帰っただけなのかがわからないけど、18禁OVAでは幽霊みたいな感じで出てたので、やっぱ死んだのか。 森村麗華
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当時売り出し中だった植田佳奈のために作られたキャラクター。 みどりと同室のクールな美少女。実は時空管理をしている存在らしく みどりと祐介が結ばれないよう邪魔をしていたが、みどりの熱気に負け 終盤は応援するように。ラスト、瀕死のみどりを抱えてともに消えていった。 朽木 双葉
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クールなのか短気なのか、ともかくつっけんどんなスレンダー美少女。 バッチグーらの覗き行為等にも暴力で対抗するが 気の強い女子好きの一番星に惚れられている。 祐介のまともな思いやりに好意を持ち、告白もするが、本編ではそこまで。 ゲームまたは18禁OVAではしっかり彼女になっていた。 性格的に色物が多い中で、祐介と同じくまともな性質が好感を呼ぶ。 実家が寺で霊感が強く、みどりの存在を妙に意識している。 朽木 若葉
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双葉の妹で、いつもサボテンを持っている不思議ちゃん。みどりと被る。 双葉の妹という設定、いるか?と思ったけどよくわからん。意識はしなかった。
バッチグーらをサボテンで撃退したりして活躍。主役回はなかったけど
それなりに存在感はあるし、なかなかにかわいい。 美南 早苗
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病弱キャラ。続編ゲームでは死ぬらしい。 妹萌えの天神に好かれている。 声がいいのか、媚びたような感じはなかったな。 ステレオタイプの設定なんだろうが、キャラクター的には新鮮だった。 飯野 千種
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セクシーで元気な校医。バッチグーに好かれている。 さっぱりしていて、後味のいいキャラクター。 春乃 亜里紗
出ました亜里沙。ゲームではナイスバディのブスキャラだったのが アニメ版では四白眼的に目鼻がすっきりして、ある種主役陣よりもかわいくなっている。 妄想体質&ヒモパンを履くなど変態チックな面が目立つが ナイスバディもあって、超ねらい目の素敵キャラクター。でもバストトップは拝めないどころか 下着も水着もピンナップにもない。くそっ。唯一スクール水着だけ。ともかくアニメ版では唯一得したキャラじゃないかな。 バッチグー 一番星 光 天神 泰三
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プロデューサーがモデルのバッチグーと、その音楽仲間がモデルの一番星と肉体派の天神。 ゲーム版では情に厚かったり友情があったり、特に一番星が内外ともにイケメンだったりとハートウォーミングだったのが アニメ版では全員色情狂のキチガイと化しており、参謀格の一番星も同様にあかんことに。 でも突撃隊長なバッチグーに、妹をおかずにご飯を食べる天神、と比べては一番星が最もロジカルで 崩し方がうる星の面堂みたいだから、一番面白い。でも三人一緒でのアクセントだから・・・。 子安 ケンタ 鬼太郎というか、吾妻ひでおの不気味なのか、セリフ一切なしの謎キャラ。 ゲームではしゃべる。アニメでも吐息はあったかな?最終回でみんなの写真を撮っていたことが判明し ラストカットの祐介とみどりの写真は子安くんによるそれ。
唐突な終盤
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作品を見て、ラストの転調がうまくいってないな、という気もしたんだよ。 最初明るく終盤シリアスにっていうのが、青春のきらめきを感じさせるみたいなさ、よくある展開なんだが やはり唐突で、D4プリンセスみたいな制作側の悪い意味の若さも感じたんだな。ま本作は若さしかないから。いい意味でも悪い意味でも。 唐突ってのは、祐介とみどりの関係に濃淡を感じなかったからなんだな。まあ惚れる惚れないを描かないってのは いわば祐介が記憶を取り戻したら必然的に相思相愛になるから、あえて描かないんだろうけど、だからこそ 10話ぐらいまで祐介がつっけんどんで、で、急に相思相愛って感じだから(どちらかと言えば祐介が避けてる?) 別れの寂しさとかそういうんがないんだよ。
そもそも一か月の話だから急にもなるんだろうが・・・
そうなんだよ、だから、みどりをはじめバッチグーらも 今しかないっていうことなんだよな。将来のための今じゃなくって、今のための今なんだと。 だから急展開だろうがなんだろうが、過程とかどうでもいいし、ともかく今やるしかないってことで、みどりはずっと愛のことしか考えないし バッチグーらも女のことしかない、それも最初から最後まで超エネルギッシュに。刹那的なのか単細胞なのか。 みどりの明るいけどどこか薄いキャラクターも、バッチグーらの躁鬱ばりなはしゃぎようも、霊感も、謎のサボテン、妄想女、病弱女も含め エリートでない、フツーな人たちの存在感なんだよな。
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この作品はな、欲の薄い、俺たちみたいな人間の作品なんだな。語られているのは愛だけ。 設定自体、男女共学を楽しもうぜ、だし、主人公たちのテーマも、かつて結ばれなかった二人が今度こそは ということで、それ以外には何もないわけなんだ。 そういう中で、みどりは全力投球で燃え尽きたし、バッチグーらも色んな意味で燃え尽きたし、 サボテンも病弱も妄想も、霊感すら、特別個性を発揮しないままに、でも楽しんで去っていく。 勉強がどうだとか、将来がどうだとか、個性がどうだとか、技術がどうだとか、そんなこと言わねえよ。
刹那的とは言わない。それはちょっと違うもんね。 フツーのやつらが必死こいた作品。
こいつらには今しかねえんだよ!
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全13話しかないことと、一か月だけという設定、みどりと祐介の関係、バッチグーらの後先考えない暴走、さわりだけの個性を出すキャラクターたちと すべての関係性が浅めに終わり、本作はいわばイントロでしかなかった。だからこそみどり以外はまだ先があるし、可能性が見える。
みどりだけが、そのイントロ段階で消えてしまったのはやっぱ俺たちからすると悔しいんだけど でもイントロだろうがなんだろうがみどりは完全燃焼して納得して(?)死んでいったし 祐介もまた納得してるしで、俺たちが口挟むいわれはないよな。 でもアニメ見てる限りだと18禁OVAも込みで、結局祐介と双葉は付き合うんだよな。 だからみどりとはいい思い出ってことで・・・これは負けなのか?これでみどりは納得しているのか? いやいや結ばれるまで、何度でも出会いを繰り返すわけだよな...ゲームでは。
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そう、アニメではもう、祐介に命を与えて納得して、そこで終わったんだよ。 みどりも祐介も負けたんだよな。運命への反逆も、「命のエキス」で結ばれたというアクロバティックな結論で終わり 二人は最後までフツーに結ばれることのない、歪な関係にしかならなかった。 他はイントロだろうが、こっちは長き戦いの終止符が、こういう形で打たれたわけだよ。 ラストのツーショット写真はくやしさとか哀愁とか、達観した、どこか苦い青春でもあるんだ。
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初見でのラストの置いてきぼり感。
あれは祐介が悟りを開いたというか、ひとつ突破してしまったからこそなんだな。 そうそう、俺なんか大文字で死のうとしたときとか、世界の本質を解ってしまったときとか、同じ風な感覚したもんな。 そう、アニメグリーングリーン。俺からしてもそうだし、バッチグーたちも、双葉らも置いてかれた。祐介だけが、先行ってしまったんだよ。 そういう意味じゃ、青春アニメしてる。しかし祐介はもう余生なのかもしれん。超越してしまったんだね。
青春のイントロだと思ったら、祐介の青春は猛スピードで駆け抜けて、終わってしまったという。 フツーの人間が手にしていい幸福のカードをすべて使い切ってしまった。
考えたらみどりのキャラってのもやっぱフツーなんだよな。欲の薄さも含めて。 フツー=つまらないとかじゃなくって、存在の儚さがまさしくそれなんだ。 エリートが死んだら社会的にも損失で、大いに悲しまれるだろうが 俺らみたいなのが死んでも、社会的にはフーンてなもんで、あんま悲しまれないということなのか。 悲しまれたけど、でも、記憶を消された。祐介以外は覚えていない。
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愛のことしか考えてないんだよな。勉強運動スキル将来一切なくて、愛だけ。 スイーツ(笑)とまではいかんけどさ、女には愛しかねえんだよ!とも違うけど 欲の薄さが...あの、仕事してさ、お金はショッピングとアイドルとか歌手とかに 使って、とか、思想とか哲学とかこじらせなくってさ...いつか結婚して子供産んで、という一つのセオリーに 何ら疑問を持っていないという、そういう人よ。フツーなんだ。
人間の価値という究極の部分を、俺はグリーングリーンの非エリート世界に感じたね。 みどりが価値がないってことじゃない、しかしkeyとか大部分の美少女ゲームなりアニメなりにある 損失のでかさをあまり感じなかった、ということなんだ。それも含めフツーなんだ。
なんつうの...
みどりと祐介の関係性の儚さというか間抜けさというか、結局二人が結ばれることはないんだという 悲しい現実が本作ではある種淡々と描かれていくわけだ。
記憶を取り戻したが、この壮絶な繰り返しに立ち往生する祐介にいたたまれず外に出たみどりは 崖の急斜から足をすべらし、それをかばった祐介が下になって落ちてしまう。そしてみどりが生命エネルギーを・・・ という、傍目からすると間抜けすぎる経過なんだが、これこそが二人の関係性の限界なんだ。 うん、傍目からすれば間抜けだけど、本人たちからすると切実もいいところだし・・・。
彼氏彼女ものってのはやっぱお互いの存在が自分を高めたりするという、成長の要素があって 俺たちはこれからだっていう希望が語られていくものが多いと思うんだけど 本作の場合、祐介はみどりの命を一生背負っていくみたいな感じになっているわけで つまり成長がない、なぜか、それはもう祐介とみどりが何度も出会いと別れを繰り返して 結果みどりはこの段になって満足して消滅し、だからこそ二人のこれからはもうないわけで ということは、最初から今までの自分たちの境遇、運命に満足するしかないということ すなわち祐介は、老夫婦の、妻の死に一人残された男、で生きていくということなんだ。 ある部分の若さとか青春とかを、成長も含め、通過してしまっているんだね。
みどりは非常にけなげで儚げでね、それがラストに生かされていると思うんだけど。
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keyとかね、エンジェルビーツとかの、人が死んだり消滅するタイプの作品は見たけどさ 似てるといえばCLANNADの風子とか、エンジェルビーツの結婚してやんよかなんかの女の子とかなんだけど でもなんか違うんだよな。火垂るの墓の節子はもっと違うけど。なんすかね。 無垢、イノセント、そーゆーんじゃないんだよ。上3人はそれだけどね、でもみどりは違うんだよ。 確かに天然ボケだし、死んだり消えたりするわけだけど しかし本人は能動的に行動するわけなんだな。人生何周目ってのを意識しているわけ。 だから打算的な面も少なからずあるし、上3人みたいに運命に立ち向かうってのを意識的にやるわけ。ここが違う。 やるだけやった。でも最終的に、ダメだった。これ以上は望めない。 でも何度も一緒にいたし、でもずっと一緒にはいられない、しかし瞬間の輝き、絶対に結ばれない二人
愛し合っていても最後まで手が届かないという、愛というコンテンツの中でも最も熾烈で最も燃える極限の挑戦をした二人と比べて ほかの連中はイントロだっていう・・・、そういうフツーの人たちと、フツーながら何かの境地に達してしまった、ある距離が出てるんだなラスト。 そう考えればみどり消滅後の祐介はどこか悟りを開いたよーにも見える。
長い時を経て、いくつかの時代を通して、最後の接点が自然にあふれた学校の、自由空間だったってのは 粋じゃないすか。
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フツーなやつか、フツーのやつが背伸びするのか、飛び越えてしまうのか、そんな作品なんだ。この流れを納得できれば、ラストは急じゃないんだよな。 フツーに始まり、そしてフツーなやつが背伸びするのを10話までやってたから、そのノリだと思っていたらそいつは超越してしまっていたという。 背伸びと飛び越えるってのは、全然違うから。童貞と非童貞ぐらいに差がある。そういう意味じゃ、男勝負というテーマでは祐介一人勝ちというオチか?
ただアニメ版では両想いよか、みどりの愛情に根負けした祐介、という姿勢もあったかもしれない。 そこまで自分を思ってくれるのはみどりだけだったという、そういう想いの強さを・・・だから、ラストのいつまでも一緒だ というセリフは負けたからこそ出た哀愁のセリフでなく、お前がベストだ、っていう意識を前に出したってことでさ だからみどりは愛情の決算という意味では勝ってんだよ。祐介に刻み込んだということで。双葉と付き合おうが結婚しようが 俺をここまで愛したのはみどりお前だけだっていう、そういうやつね。バッチグーらみたいに男から女へ、じゃなく 女から男へ、なんだけど、でもこれからは祐介がみどりを想うことになるわけで、もしかすると祐介がみどりのもとへ行く算段を立てるかもしれん。(死も込みで)
いつまでも一緒だ、とはもしかすると永遠に結ばれることがないから、これからもずっと繰り返しが続き、その中で、結ばれないながらも出会うという ことなのか。でも本作ではみどりが満足しちゃってるんだよな。命を分けて一緒にいられるからいい、みたいな。 だからやはり、もう繰り返しはないのかもしれないね。
(一応OPでは繰り返しを暗示しているが・・・)
色んな見方があるわけだけど、でもアニメに限って言えば、長い繰り返しの最後の一周を描いた作品だから。 超モラトリアム的な作品に見せかけて、実は主人公にとっては最後のマウンドだったっていう。 そういう意味じゃユニークな作品だよな。最後の一周を描いて、あげく歪な形で終わるって、ほかにないだろ。 だから彼らがちゃんと結ばれるのはあの世なんだろうと。俺の好きな涅槃(笑)じゃないすかね。
やっぱ好きやねん アニメ版
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アニメ版はまあ、dvdとかも売れんかったみたいで、黒歴史とは言わんけど、原作の味を考えると外してるなっていう意見があるわな。 うる星やつら、ななこSOS、ときメモOVA、サクラ大戦、こいこい7、R15、まーほかにも色々あるけどね、 俺が見た中で、原作の一部要素だけをピックアップしたりして賛否両論あったのは。
本作は爽やか青春ものが、ガイキチ青春ものになるというレベルで、こいこい7と似ているんだな。 そのままやってたら女性客も多少は入ったんだろうが・・・アニメ版は完全男向けということで、男と女が異常に暴走し いい意味でマニアックな原作から悪い意味でマニアックなアニメへと、狭まる枠。 アニメってのはゲームよりもっと目が入りやすいし、新規参入の希望もあるから慎重に作るべきなんだろうが 多分な、本作はもう制作段階で「後のこと考えずにバカなことやっちゃおうぜー」という意思が決定されてたと思うわ。 プロデューサーとか見てたら思うもん、無茶苦茶やるべーみたいな。いいのかわからんけど。
でもそれがやっぱり、フツーのやつらが背伸びしてバカやってるっていう、これまたあまりない空気感を生んでるし 滑ってるんじゃないんだよ、でも独特なんだな。 声優も半分はマイナーな人たちでさ、作画もある種簡素な部分あるし、メジャーになりきれなかったという点も込みで パッと咲いてパッと散るんだいっていう、打ち上げ花火みたいな存在が、みどりそのままに儚げでけなげで、素朴にグーなんだよな。
こう書いているとすごいセンチな作品っていう風に誤解されるかもしれんけど なんつーの、躁鬱的な作品というかさ、ともかくユニークな作品だってことでさ、ほかにない作品にはなってる。 バッチグーらの暴走からの主人公陣の超越と、さんざん書いた通りなんだが、やはりラストの唐突感に全体の印象が引きずられるってだけで あれだな、アニメ版ななこSOSだな。あれも急に出てきたななこが、最終回急に去っていくラストだし・・・ こっちはそれを超えて生死の問題があるから、もっと濃厚すぎるんだけど、そうそうだから躁鬱だっていう。 ななこはバランスいいんだ。こっちは深夜アニメってのもあるのか若さもあるのか、お下劣からの超越という これはバカやってから涅槃やるkey作品よりもぶっ飛んでるぜ。
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オープニングはゲーム同様爽やかに元気いっぱいで、いいよな。00年代初期の明るさが出てますよ。 エロで下品な演出も、やっぱ本作の男子校的なノリが出て、今の目で見れば過激すぎるかもしれんけど 逆に今はエロを狡猾に隠しているだけで(おしゃれ風に)、もろだしの本作のが潔いよな。 こいこい7と同様、根明すぎるオープニングがいいんだよな。これで相当選別されるだろうけど。 高校生はエロエロでらりぱっぱだぜーっていう、偏差値50あんのかないのかっていうオープニング、グーだね。
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で話な、一話の引きの悪さにびっくりしたんだよ。吸引力のなさ。一話みて後の展開に全然惹かれないっていう。 そこから、それこそフツーのやつの背伸びの吹っ切れなさというか、逆にやりすぎ感とかで なんかこうグダグダ・・・なんとも落ち着かないんだよね。バッチグーとかのノリも込みで、このままこの なんとも言えん感じで終わっていくのかと思ったら、6話のプール回から急にギアがかかりだして いよいよ制作陣も作品のノリをつかみだしたかって感じでさ、そこからはもう文句なしよ。ちゃんとはまったなっていう.
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よく1クールだけの作品は、制作陣が作品をつかまないままに終わるとか、ノってきたうえでの遊びがないからかわいそうとか 長期クールと比較してよく言われるんだけど、本作はちゃんと掴んで遊んだから安心安心。 結局一話から大暴投なんすよ、そのコントロールを探ってたということでね。そのエネルギーが6話以降に引き継げてるからよかった。
これまた、非進学校のありようそのままなんだな。 俺の学校も・・・大人しい女子に比べてうるさい男子でね、で男子がむちゃくちゃやって、女子に迷惑かけて で男子も反省して、なんとなく落ち着くっていう・・・その一連の学びの流れがさ、本作そのまんまだよな。
原作の純情さをかき消す下品な男子連中に迷惑する女子たち・・・ だが持て余した気持が落ち着いてきたのかなんとなく息があってきたのか、調和してきたのか、 男の暴走も線路が見えてきて、落ち着くところ落ち着いたと。
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男女のバランスがついにとれるようになってきたっていう。 まあでも女子がちょっと割り食っちゃったんだけどね、それも含めて非進学校だっていう・・・。
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声優中山さらの代表作の一本。ゲームと最初のOVAより声が高くなって、幼くなった印象。 絵に合わせた結果なんだろうが、フツーにいいんじゃないすかね。 一番星の土門仁も面堂みたいにいい声で、崩しも面白い。 うん、こういう、今はあまり活躍していない90年代デビュー組のこともあって、本作は一時代の香りが充満してるんだよな。 それもメジャーなそれでなく、なんかこう、2線級のね、それがまた、ささやかでいいじゃないか。 俺はやっぱ、特に00年代のデジタルな儚さも込みで、一流の作品より二流とかの作品のが、好きなんだな。 雰囲気というか・・・俺が見なきゃ誰が見るみたいな意識にさせてくれるという、保護欲を掻き立てられるかわいいやつらなんです。 まーそれはちょっと俺のが高みに立っていやらしいかもだから、俺の意識がB級に偏っているからかもしれん。 しかしB級二線級と世に言われている作品・・・にしかない空気や雰囲気があるのは事実でね、俺はその匂いいっぱいを感じたいんだね。
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