『パステルユーミ』の想い出

洞沢由美子




  私の場合「マミ』の原画からこのシリーズに参加していましたので、結局すべての作品におつきあいする形になりましたね。初めて作画監督を務めた作品ということもあって、個人的には「ベルシャ』が一番気に入っています。
  「ユーミ」のキャラクターデザインに関しては、私のところにお話が来た時、すでに大まかなイメージ案が出来上がっていたんです。これまでの流れというのも一応つかめていましたし、デザインの段階で特に苦労した点というのはありませんでした。ただ、千葉繁さんの役どころとなる国光だけは彼のキャラクターを最大限に活かせるよう、何案も描き直した記憶があります。ユーミについては“普段は男の子のように活発な女の子”という設定があったので、おさげ髪にしてみたんです。髪をといた時、ふと垣間みせる女の子らしさのコントラストを描こうということで......。
  でもマンガ家を目指すユーミの側面が、シリーズでほとんど描かれなかったのは残念ですね。自分に近い分、すごく親近感を持っていたんですけど。それと最初私は、ユーミが魔法で描いた絵が、彼女のマンガチックな絵としてそのまま実体化すると思っていたんです。ところが、1話のラッシュを観たらあの通り全然イメージが違ってましてね。とたんに頭の中がまっ白になってしまいました(笑)。
  結果的に「ユーミ』は途中で降りてしまったような形になりましたが、色々と苦労も多かった分、やはり私にとっては忘れられない作品ですね。



プロフィール


  80年にアニメーターとして亜細亜堂に入社、そこで「ときめきトゥナイト」(82年)や「魔法の天使クリィミーマミ」(83年)の原画を担当する。その後、あにまる屋での「らんぼう」(84年)の原画を経て、「魔法の妖精ペルシャ」(84年)からフリーの作画監督としてローテーション入りを果たした。続く「魔法のスターマジカルエミ」(85年)でも作監を務め、この「魔法のアイドルパステルユーミ」では初のキャラクターデザインを担当。シリーズ中盤からはマンガ家として本格的な活動を開始したため、以後のアニメ作品では「めぞん一刻」(86年)のOP作画、88年のOVA「アップルシード」(発売元/東北新社、バンダイ、ムービック)のキャラデ作監を担当するに留まっている。
  マンガ家としてのデビュー作は、85年「コミックOZ」VOL.1掲載の「DeepSleep」。代表作に「アニメージュ」87年10月号~90年2月号掲載の「D[d(現在、宙出版より単行本全2巻として発売中)などがある。

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