「うる星やつら」(週刊少年サンデー連載中)がついにアニメになる。企画制作するのはキティ・エンタープライズ、レコード会社が本格的にアニメを作るという試みはかつてなかったこと。
キティの企画プロデューサー落合茂一氏は、その経緯をこう語る。「いままで「じゃりン子チエ」「まことちゃん」などの作品に東京ムービ提携した形で製作に参加しており、アニメにかかわるのはこれが最初ではありません。その経験を生かしてアニメの分野に本格的に進出しようということになりことし小学館漫画賞も受賞した高橋留美子さんの、「うる星やつら」に目をつけたわけです」
原作者からは「はぎれのよさを殺さなければ」とのOKをもらい、現在は「スランプ」を超えるパワフルな作品をめざし制作フル回転といったところ。
さて、ストーリーを概略すると、かわいいインベーダーの娘ラムちゃんと稀代の浮気男・諸星あたる。その恋人しのぶとの3角関係を中心に、ハチャメチャに展開するSFストーリー。
これをどのようにアニメにするのか?制作プロのスタジオぴえろ側のプロデューサー布川ゆうじ氏に聞いてみた。「イメージカラーはトロピカルピンク。これまでのギャグよりしゃれた感じを出しますよ」と、異次元世界にぶっ飛ぶキャラたちの活躍をまず色でとらえている。
TVでは原作1本分を15分間に濃縮し、それを2本まとめて30分で放送することになるのだが、氏は「原作を重視したストーリー作りのなかで、そのテンポのよさと個性の強さをより強調していくつもり」とよりアクティブな「うる星やつら」を作り出そうとしている。
だいたんなカット割りで乗りのいい演出を
では、この作品のテンポのよさを具体的にどのように画面に表現していくのだろうか?「通常、10カットで構成する場面を5カットで作ることも考えています」とは、演出の押井守氏のことば。
「たとえばマンガではテンポをよくするために省略の手法を使います。これは錯乱坊があたるに「おぬしの顔、ものすごく悪い!』といったつぎのコマですでに、錯乱坊の頭にコブがあるような部分ですが、アニメではこのあいだのシーンをアクションで表現しなくてはならない。カット数が減る分、作画枚数が増えることになりますが、動きをたいせつにするためには必要なことだと思っています」と説明してくれた。
そして各キャラクターの魅力をどのように引き出すのか?脚本担当の山本優氏はこう答える。「原作のドライな感覚とセンスのよさをいちばんたいせつにしたい。ともすれば、えげつなくなりそうな男女のからみのストーリーでありながら、カラッとしているのは各キャラが変に納得しないで自由奔放に動いているからでしょう。つねに本音で動くたくましさがある。この基本を踏まえて、原作者と相談しながら新キャラを生みだしていきたいですね」
また、人気キャラ��いとこのテンちゃん"は原作よりも早く2話からの登場になる。
ストーリーのなかで息ぬき的存在にもなるテンちゃんの登場で対象年齢は幅広くなりそうだ。戻る