最初にキャラクターを見たときの印象や、演じてみての苦労があれば教えてください。斎藤 オーディションのときに原作の絵を見て「ええなぁ」と思いましたね。見た目も着ているものもすごくかわいくて。最初は私の中で、コテコテにかわいいキャピキャピしたキャラかと思ってたんですけど、演じてみるとすごく普通。スタッフの方に普通の日常を演じてくださいって言われて、だから最初に見た印象と、演じてからはぜんぜん変りました。
市原 最初はもっとボーイッシュなのかと思ったんですけど、そんなことなくて。終わってからの感想なんですが、極めて自分に近いというか「まんまじゃない」みたいな感じだったので、やりやすかったです、すごく。この座談会の中でも、ツッコミ係みたいだし。
沢城 いいなは、最初はもっと長女らしい、もっとしっかりしたお姉ちゃんなのかと思ったら、なんかぜんぜん無邪気で、無邪気という面では一番だったかなという気もして。純粋なところはすごい純粋だし。はじめはもっと、お姉さんにしなきゃいけないって悩んだりしてました。
市原 ああ、言ってたよね。
沢城 どうすればお姉ちゃんになるんだろうって。
市原 でも、みゆきちゃんはもうお姉ちゃんぽいから大丈夫だと思うよ(笑)。
沢城 でもだんだん、お姉ちゃんて言うよりは、なんか子持ちっぽく、お母さんになってきちゃってて。
市原 でも、いいなって、後半は抑えてたよね?
斎藤 後半しっかりしてた。お姉ちゃんじゃん、みたいな。
沢城 それと、なんか私には、あんまりほんわかした部分がないので、それを出すのに苦労しました。
金田 私はなんか、はにかみ屋さんっていうのがすごく難しくって。あんまり自分では、はにかみ屋さんなとこってないような気がしてたので、由美さんに「どういうのがはにかみ屋さんなのかなぁ?」って相談したときに、由美さんが「えっ、そのままでいいんじゃない?」って言われて。確かに、私ってよくマネをされるんですけど、そうすると「私そんなんじゃないですよぉ」って赤くなってるんです。それですごいの力が抜けて、やりやすくなって、すんなりあかはちゃんができたような、自然体でできたような気がします。
好きなエピソードを教えてください。市原 大変だったのは3話のきりん先生のなんですけど。あと13話で、初めてだと思うんですけど、あるとにとってのお母さんのイメージが出てて、自分がちっちゃいときにお母さんにしてもらってたことを、妹に伝えるみたいなシーンがあったところはよかったですね。今まで、どちらかというといいなお姉ちゃんの、お母さんとかお父さんへの思い入れがよく描かれていて、私はどういう関わりを親としていたのかなって思っていたので。でも1話を見て、姉妹はみんな平等なんだな、一緒なんだなっていうのをすごく感じて、家族がより近くなった気がしました。
沢城 いいなってすごく写真を撮るんですけど8、9話で、ひかりちゃんに「なんでそんなに写真を撮るの?」って聞かれたときに、いいなが「大人になって、お母さんになったとき、これがお母さんの若いときなんだって、教えてあげられるから」って言ったシーンがあるんです。そこで、こころが直接両親と過ごした日々がなくっても、写真があったらもっとたくさん見せてあげられたのにっていう、いいなの優しさを感じてこころがかわいいっていうのが先行してるだけでなくて、一歩引いてちゃんと考えているところもあるんだなって思いました。
市原 うん、あのセリフ、すっごくいいよね。
沢城 私自身すごく写真を撮られるのが・・・。
市原 苦手って言ってたよね。
沢城 それもあったんで、台本を読んで、すごい客観的になんか、ドキッとしたりして。
斎藤 私も8話で、すごい泣くシーン。それまで「ココロ図書館」って、あったかくって、ほやや~んとしてて、すごい3人姉妹で幸せですっていう感じのお話だったんですけど、あそこで一気にドン!ってリアリティが入ってきて。こころの、あの生活の中では暗い部分って見えないじゃないですか。でもこころは、お父さんとお母さんがいなくても平気そうに見えるけど、だけどじつはすごく寂しくて、会いたいっていう気持ちを、初めてあそこで口にして......。こころは中身が結構大人なんで、お姉ちゃんたちには、ぜんぜん気を使ってないようで、自分でも気がついてないけど、ものすごく気を使って元気に振る舞ってるんですよ。それは、まっすぐな気持ちでやってるから、裏はないんだけど、じつは自分がすごくがんばっていたことに気がついて、ブワッと泣くんです。私とひかり役のこおろぎ(さとみ)さんとふたりで、ウルッときてしまって、収録をストップさせちゃったりしたんですけど。なにかを悟って、すっごい鳥肌が立つという経験をアフレコのときにしたのは初めてでしたし、あのとき、こころと私自身がすっごい近くなって、一緒に成長というか、気がつけた気がしたのでうれしかったです。
沢城 このシーンをいいなが直接見てたら、立ち直れなかっただろうな。
斎藤 もうひとつは、やっぱりひかりちゃんなんですけど。きりん先生の本を読んで「みんなが主人公のルルを好きなのはおかしい」って言って、そしたらいいなが「きっとルルが普通だからみんな好きなんだよ」っていうシーンがあって。これはこころのことを言ってるんじゃないかってすごく思って。みんなこころのこと好きなんですけど、それはこころが普通にがんばってるからで。普通に自分でがんばろうってやってるから、みんなこころのことが好きなんじゃないかなってことが伝わったので、印象に残ってます。
金田 私はこころちゃんが司書の研修に行ってて、その間図書館で、あかはちゃんがこころちゃんの代わりに制服を着せられたところです。こころは、あかはに対してお母さんがいることを羨ましいなって思っていたと思うんですけど、あかはちゃんも、こころちゃんはお姉さんがいていいなって思ってて、あかはちゃんにお姉さんができた日だったんで、なんかすごいうれしかったんじゃないかなぁって思いながら、お芝居しました。
今日13話を見ていただきましたが、感想や見どころを教えてください。斎藤 13話は「ココロ図書館」ぼいなっていうお話で、すごくあったかいです。
金田 今日見て、あかはちゃんのことも、姉妹みたいに接してくれているから、見ててうれしくなっちゃいました。ここに出て登場人物の人って、すごい心が真っ白い人が多いなぁって感じて。それにこうして見ると「ココロ図書館」って、普通の他愛もない日常の会話がよく出てて、すごく自然な作品だなと思いました。
沢城 あと歌だよね。
市原 すごく恥ずかしがって、なかなか歌わないで(笑)。
斎藤 そう!私、歌わないで終われるかなって。うまくごまかせるかなって思ったら、最後に「はい、じゃあ歌ね」って言われて。
沢城 みんな見てたんですよ(笑)。
斎藤 それと、小さい頃のあかはちゃん、かわいかったよね。
金田 でもなんかすごく、ちっちゃかったよねえ。
斎藤 たぶん3年ぐらい前だから、6、7歳くらい。
金田 「だいちゅきでちゅ~」って。私、小学校に入るくらいまで、さしすせそが言えなかったんですよ。たてぃちゅてとになっ「お母さん」って言ってるのが、「おかあたん」になってたり(笑)。だから、そんなのを思い出しながらやってました。
アフレコ現場の様子はどうでしたか?市原 アフレコの最初、すごく緊張してたよね。
斎藤 すごいしてた!もう手がず~っと冷たかったですからね。緊張しちゃって。
沢城 でも、千和さんそういうのあんまり外に出ないですよね。
斎藤 出ないよね。結構いつもヘコんでるし(笑)。
沢城 そうそう、笑ってても落ち込んでたり(笑)。私的には、いつも同じテンションに見えるせいか、すごい緊張してるって言ってるけど、そうかなぁ?って。
斎藤 緊張してたよ、関節が曲がらなくなるくらい(笑)。でも「ココロ図書館」は、キャストの人たちが、すっごい普通のテンションで現場にいるので、やりやすかったです。
沢城 なんか、そのままポンッ、ってアフレコが始まってって感じだったよね。
斎藤 雰囲気とかもすごくよくて。
金田 ねー、おやつもあったしね。
斎藤 お菓子食べて、テンション上がっちゃって、キャラが変わっちゃったり(笑)。
金田 出会ったことのないお菓子に遭遇して「どこに売ってるんですか?」って聞こうと思うのですが、食べるといつも忘れちゃう(笑)。
市原 あとお腹がよく鳴りました。特に私と朋ちゃん(笑)。
金田 由美さんは、いつもチョコレートを持ってらっしゃって。しかも、英語で書いある高級そうなお菓子!
市原 違うよ。
沢城 ・・・いつもこんな感じの現場でした(笑)。
金田 ハプニングは、アフレコスタジオにマイクが4本立っていて、こころ・あると・いいなは一本ずつ専用のものがあって私は、三木(眞一郎)さんと同じマイクを使うんですけど、身長があまりに低いので、ちっちゃいマイクを立てていただいたり。冬馬(由美)さんがゲストでいらっしゃったときは、普通はしないんですけど、AパートとBパートの間でマイクの高さを変えたりとか。
沢城 ありましたね。
金田 隣にいても、どこ行っちゃったんだろうって探されちゃうことがあるので・・・・・・。確かにこれだけ違ければ、視界に入らなくなっちゃうのかもしれないなぁ、とか。
市原 でも、しゃべればすぐわかるよ。
金田 そっか。じゃあ、探してそうだったら、しゃべれば!!!
市原 「ここですっ」って(笑)。
金田 「ここですぅぅ?」とか(笑)。
斎藤 なんか、由美さんがつっこむと、鋭どすぎる(笑)。
金田 いろんな部分でいろんなことを学ばせてもらった良い現場でした。自分は、はにかみ屋さんじゃないと思っていたけど、じつはそうだったことがわかったので、自分を知った番組でもあるなって感じです。新しいお菓子も拝見できて「食べたことな?い!」とか。
市原 そっちなんです、結局(笑)。あと、音響監督(菊田浩巳)さんが女性だったんですごくやりやすかったです。
沢城 それは大きかったですよね。
市原 男性のスタッフの人たちとの距離が、菊田さんを通して、すごく近くなって、緒にやってる気がして。
金田 それぞれのキャラクターの良さっていうのを、すごく理解してくれてました。
三木さんといえば、上沢の存在はどう思いましたか?沢城 上沢さんの気持ちはあまりにもわかりやすく表面に出てたので、いいなは、ちょっとはわかってるのかと思ってたんですけど、アフレコのときに、いいなは、本当ぜんぜんわかってないと言われて。確信犯的に、ちょっと1回、上沢さんを利用したことはありましたが斎藤市原あったよね。チラシ配りかなんかでね。
沢城 目をウルウルさせて。
市原 あるととは、どうだろうね?
沢城 うまくいきそうな気がする。いいなの視界的には、こころしか入ってないんだろうな(笑)。
市原 いいなは、ほんとお嫁に行けないよね。どうすんだろね。でも、上沢は断らない人だね。基本的に。
沢城 いい人だよね。
斎藤 いい意味でも悪い意味でも、いい人かな。
市原 使われちゃうね。かわいそうに。
沢城 絶対勝てないもん、あの3姉妹には。
斎藤 ひかりちゃんにも「あなたの恋は実らないわ、身の程しらず」って言われてた。
市原 図書館まで、運んでもらったのにね。
沢城 「ココロ図書館」の子供組では、珍しい、鋭い一言でしたね。
金田 でも、あるとちゃんと結婚したら、いいな姉ちゃんの弟に。
沢城 こころはどうでしょうか?こころって、いいなと同じようにホワ~ッてした感じあるし。市城こころとくっつくってこと?それはないと思う。
斎藤 いいなに殺されるよね(笑)。それに、こころは12話の最後に出てきたあの男の子にちょっと憧れているんですよ。恋したんですよ。
市原 ああ、車椅子の男の子。
斎藤 「もう、奇蹟が起きてるかも」って。
沢城 初恋みたいな。
市原 顔が見えなかった。
斎藤 私の中では、金髪のカッコイイ男の
市原 金髪かい。
斎藤 私の中ではね。お父さん金髪だから。って金髪じゃなかったっけ?私のイメージでは、少年っぽい、かわいい感じのお父さんだったイメージが・・・・・・。
11話のビデオを見返してみましょうか。斎藤 どうしよう、金髪じゃなかったら。
市原 朋ちゃん「お父さん出てきたっけ?」なんて言ってますよ。一緒に見学してたくせに。
斎藤 あるとセリフあったから、見学じゃなかったじゃん(笑)!!
市原 出てましたけどぉ。最後に一言。っお父さん出てきたけど、金髪じゃないじゃん!!
斎藤 なに!・・・・・・うぅ~。
市原 でも、みゆきちゃんは大変だったよね。お母さん役。
斎藤 すごいよね。
沢城 まさかやらせていただけるとは思わなくて、ビックリしました。
斎藤 こころなんだよね、顔が。
沢城 顔がこころで、声がいいなで、性格があるとって言われて。演じるのにすごく気が重くて。
斎藤 前の週から、すごい緊張してたもんね。
沢城 責任重大だなと。今までの話がこのラストのためにあるような気がしたので。でも、すごくありがたかったです。
市原 緊張感があったよね。それだから、戦争というバックとすごく合ってた。
沢城 ココロは、戦争時代の中の華って感じがした。
金田 ナイチンゲールみたいだよねぇ
市原 強い女性だよ。
沢城 強い女性かぁ。私の中で強い女性って、こう、引き出しがなくて。だから、年齢的には、いいなとあるとの中間くらいだったんですけど。年齢は関係なく、しっかりやろうと。いかにして、戦場の華になるかっていう。
思い出に残るセリフはありますか?斎藤 テレビの最後だった12話の「にこにこりん」っていうのが
市原 街の人もやってたし。
斎藤 そう。街の人も。あの世界では、共通みたいな。あ、あとすごく印象に残ってるのが、12話の「こころ、今日はがんばった?うん、がんばった。明日は?がんばる!」って鏡に向かって言うのが。音響菊田さんにも、この作品は、こういう自分で考えていることを、口に出すシーンが多いと言われてたので、私は1話であれをやったときに「ココロ図書館」が決まったと思ってそれに、もう時効だから言いますけど、あのオンエアを見て、自分でもやったからね。「「ココロ図書館がんばれる?うん、がんばろう!」って(笑)。
沢城 沢城的にこの作品のキーワードのひとつに“月”っていうのがあると思ってるんです。なので、12話でファニー・トータスのうさぎが「寂しくなったらを見てね」っていうのが私の中で残ってます。
市原 私はこころのかな。「虹が出ないよう」っていうのは切なかった。
斎藤 あれは泣いたよ、私(笑)。
金田 私は「あかはですぅ~」っていうのが
斎藤 あれだよね。あなたも今日から「こころよ」っていう。7話だっけ。
金田 そのあと、みんなに会うたびに......。一同「あかはですぅ~」(笑)。
金田 あと、私は、初めてのネコ!一同ネコやってないよぉ!?
金田 「にゃ~」って1話で言ったよぉ~。斎藤・市原あ?、アドリブでね。
金田 動物とかやりたかったので、もっとやりたかったですね。
斎藤 あれって、パクがなかったのに、スタッフさんがつけてくれたんだよね。アドリブとか結構あったのですか?
斎藤 鼻歌とかですね。基本的に、あんましゃべらないんですよ。風景とかを見せる部分が「ココロ図書館」はすごく大きかったんで。
市原 確かに。音楽に助けられたかなぁと思うよ私。
斎藤 必ず音楽シーンがあって。だから、あんまりセリフに頼る必要がない、絵自体もきれいだし・・・・と言ったら、私たちの仕事がなくなるんですけど(笑)。
市原 芝居をやりすぎない方が
斎藤 そう、最低限の伝えることを言えば、わかってくれる世界の作り方をしてたので。だから、逆に言うと、そのセリフにホントにちゃんと込められないと大失敗っていう。そういう意味でも、ほんと音楽も映像も動きもセリフも全部揃ってできる世界かなってあれで、音楽がなかったら......。
市原 いやぁ、怖い怖い(笑)。でも音楽はすごく良かったです。
声以外でも、文字を書いたりして作品に参加されてましたよね。市原 宿題だったんですよ。
斎藤 あれ、きつかったんだ。
市原 でも、書いたら「っぽい」って言われたよ。
斎藤 言われた(笑)。
市原 「あるとっぽいね」って。初めてでしたよ。文字を書いてくれって。
斎藤 ひめみやきりんのサインも考えたんだよね。
市原 考えましたよ。家でね。あと原稿も、原稿用紙を渡されて、書いてきてって言われて。
斎藤 書いたぁ。でも、すっごい恥ずかしいよね。自分が書いた文字が、画面にシロヌキで出てきたとき「あぁ?」って思いましたもん。
金田 役の人がそういう字を書きそうだなって思って書いたの?
市原 ううん、私はそのまま書いた。
沢城 私はちゃんと書くときの字と、サラッと書くときの字を使い分けたりはしました。でも作品作りに参加させてもらったって気がしましたね。
市原 私、ひめみやきりんのサインだけでよかったなと思って。絵描けって言われたらどうしようかと思って(笑)。ホントに。
金田 でも写し絵とかにすれば描けるよ。
市原 それにしてもねぇ、偽くさいよね(笑)。