伊藤:アタシとシノちゃんはレコーディングって初めての経験だったんだけど結構楽しかったわね。そんなに緊張もしなかったし。 うん、本田さんがムードを盛り上げてくださったし、アタシも、そんなに緊張もしなかった。

富沢:あたしは、今日はコンディションが悪くて、何回も歌わせてもらっちゃって、二人ともごめんね、反省してまーす。

伊藤:いえいえ、富沢先輩あってのあたしたち3人ですから(笑)

篠原:そうよ、あたしも今録音したのを聞いたけど、あっ、今の音が下がってたとか、なかなかうまくいかないんだもの。 でも、なんか機械を通すと声ってすごく綺麗に聞こえるもんだなぁ、なんて思ってたりして笑

富沢:うん。あたしたちの好きなように歌わせてもらえたから、自分たちの世界を作れたってことで、出来上がりは楽しみだよね。

篠原:元の曲がすごくいい曲だからそれを日本語で歌って、上手く雰囲気が出せるか、アタシはちょっぴり不安があるの。

伊藤:大丈夫よ あたしたちにはまだ苦しい時の美智江頼みがあるわっ!

富沢:うん、大丈夫よ。虎の門ホールの時だって何とかなかったじゃない。

伊藤:あれはスゴかったわねぇ。歌詞を頂いて練習したその日、夜にミッちゃん家で振り付けの練習をして・・・

篠原:アタシは11時で帰ったけど――

富沢:結局ミキちゃんは止まることになって夜中過ぎまで特訓やって。ちなみに振り付けと衣装コーディネーターは私です。とか言ったりして。

伊藤:翌日、3人で原宿に衣装を買いに行った時も、結局富沢先輩に決めてもらったし、――で、その翌日が。

富沢:あたし、ものすごく緊張した。3人で歌を歌って、自分たちで振り付けをやって、衣装までそろえるのって、初めてだったし、シノちゃんは ジャズダンスをやってたからよかったけど、ミキちゃんは日舞しかやったことがなかったから

伊藤:わーっ、それは言わないで 笑

篠原:でも、みんな頑張って日増にまとまって、だんだんと場を踏んでいくごとに、あっ、落ち着ていてきたかなぁって感じがするもの。

伊藤:あと、スタッフのみなさんが陰ですごく応援してくださってるし。

富沢:そう、3人ともそれにはすごく感謝してます。そうじゃなかったら今の3人が出来てたとは思えない。

篠原:最初はただ失敗しなければいいからみたいな感じで見守っててくださったのがツアーをやっていくうちにだんだん言う事が本格的になって。

伊藤:それでも親身になって暖かく見守っててくれて、それがとてもうれしくて、頑張らなきゃって思ってますので。

3人:よろしくお願いしまーす!

編集:さて、今日の座談会はですね、映画の内容にあまり関係ありません。 まだアフレコも終わっていないんですから内容については語れませんからね。 そこで主役の3人娘のキャピキャピルンルン座談会」ということにして、ABC子の性格説明会にしようと思っています。 え〜と3人ともオーディションの頃から比べるとずいぶん落ち着いてきたようなんだけれど、やっぱり先輩の富沢さんさんの面倒見がいいから?

伊藤:それはありますね。彼女のところで泊まり込みの特訓なんかやったりしましたから、3人姉妹的なムードになっているんですよ。 性格的には、私が一番上の姉さんです。

富沢:ウソ―っ、篠原さんがお姉さん格じゃないかしら。

篠原:でも一番頼りになるのは富沢さんですよね。お母さまみたい。

富沢:私は頼りにされちゃうとようしじゃあまとめて面倒見ちゃおうって性格なんですよね

伊藤:食事の時でも私とシノちゃんでアレにしようか、これにしようかと悩んでいるとミッちゃんがよし、これにしようって決断してくれる。

富沢:う〜ん、強引なだけだったりしてね笑

伊藤:積極的に姉御肌なんですよね。泊めてもらった次の日の朝何か、私たちが何か手伝うよと言ってもイイから座ってなさいって台所に立って 食事をトントン作ってくれます。

篠原:ホントお母さまみたい。

編集:血液型が同じですから性格も似るんですよね。

富沢:違いますよ。

伊藤:私とシノちゃんはO型ですけれど富沢さんはA型なんです。

編集:A子のO型以外はキャラクターと血液型が違うんですね。

編集:声優さんにB型入れるとまずいでしょう、寝起きは悪いはスケジュールは守らんは・・・

富沢:B型の人ってそうなんですか?

編集:足木さんを見ればわかるでしょ。

編集:小牧さんもそうですからね。だから二人ともこういういい加減な職業選んだところありますよね。

3人:爆笑

編集:こうしてお話を伺うと C子が一番しっかり者なんですね。

富沢:映画と同じ性格だと、やっぱり問題あるでしょう。

伊藤:富沢さんを先輩扱いしていたのは最初の内だけで、今は先輩後輩は全然関係ありません。富沢先輩をいい加減に扱ってすいません。

富沢:ホント妹が二人で来てしまったような感じで毎日が楽しくて、

伊藤:楽しいよね本当。プロジェクトA子のツアーで3人一緒という事が多かったから 二日も合わないとすごく寂しくて。

篠原:さみしいですよ。今日はスケジュールの都合で3日ぶりにあったんですけれど、懐かしくて。ネッ。

伊藤:危険な関係だったりしてね。

編集:プロジェクトA子の世界がそれですよね。 女だけの世界で男は関係なし。まるで女子高生の世界。たとえば、あなたたちがあの3人だとしたら どんな男性が好きになりそうですか?

篠原:うわっ、難しい。

伊藤:むつかしいなぁ。

富沢:想像がつかない。

編集:映画を成功させるために無理しなくてもイイですよ。 私は小太りでトレーナーとジーンズの似合う、紙袋を下げた人が好みでーす。 なんていわなくてもいいですから。

富沢:でも、最近そういう人たち変わってきましたよ。垢抜けてきたみたい。

伊藤:ノリは良いですよ、私たちの歌を聴いて手拍子をそろえてくれますから。

編集:はっきりいって、あれにはびっくりしました。 あのA子のイベントにはいろいろなタイプのアニメファンが来てましたけれど、全員が同じ反応をするというのは 久しぶりでしたからね。誰が見てもわかるというのは良い映画の条件だと思います。

伊藤:音楽も素敵ですけど、今までに完成したフィルムだけでもインパクトはありますよね。

編集:キャラクターの性格はどう把握していますか?

富沢:C子の場合、価値観が絶対に変動しない子ですね。だからB子以上に思い込みが強いんじゃないかと思います。 でも、あれは我儘とは違います。

編集:実際にもいますよね。末っ子なんかだと何をやっても特別扱いで、この子は良いんだ、家族も学校もフリーパスみたいな子ですよね。

富沢:自分の世界と違う部分は理解できなくて、状況は最後まで分かんないんです。 C子は知的なセリフが全然なくて、西島監督に一度でいいからシビアなセリフをくださいって頼んだんですけれど・・・。

伊藤:まじめな顔をしているのは泣き疲れて眠ったときだけですもんね。

篠原:言葉の暴力という意味では、B子ですね。

編集:女版の面堂終太郎みたいなんけれども、女の子にイイ恰好をしようという意識がない分恐いですね。

篠原:やっぱり周囲に男性の眼がないと女の子の場合ねぇ・・・。

伊藤:女子高の世界に突入しちゃう。あれで周囲に男の子がいたらB子も少しは可愛い部分を出せるんでしょうけど。今は猫を被る必要がないから。

篠原:美人でお金持ちでコネがある。それだけの三重苦があったらかわいい女になれませんとね。

富沢:逆に言うとあれだけの美人だからこそコロッと崩れたときがおもしろいんだと思います。

伊藤:顔が崩れるシーンはお客さんにすごくウケてましたね。

編集:主役のA子の場合まだ生の部分があるんじゃないですか

伊藤:私はまだ一般人に近いから困ってます。

編集:東京のイベントで声優当てクイズをやったときにはA子が一番分かりにくかったですよね。

伊藤:普通の人と区別がつかないんです。ツアーの間床の会場でも最後までA子が残っちゃって。最後の一人だからこれがA子という分かりかたなんですよ。

富沢:あれは名演技なのかもしれませんよ。彼女は見た目すっごく若いでしょう。御客さんもまさかと思っちゃうんですよね。

編集:私服着せて高校生に混ぜてもわかんないですもんね。

伊藤:それどころか中学生でもわかんないといううわさがあるくらいで、喜んでいいのか悲しむべきなのか(笑)

富沢:この間一緒にお仕事をしていたベテラン声優の方に15歳なんて聞かれてミキちゃんが正直に23歳ですって答えたんです。

伊藤:そしたら「それはアホネ」といわれちゃいました。どうせ私はアホですからね、無理に背伸びをしないでじょじょに大人になろうと思います。 まず思春期を迎えて・・・

富沢:これから思春期?

篠原:これから反抗期!

伊藤:何もかもこれからです。私には明るい未来が待っているんです。

編集:B子の篠原さんはおとなしい方ですね。

富沢:シノちゃんは割にマイペース人間なんです。いろんな役をストレートに抵抗なくこなせちゃうタイプなんです。

編集:アニメーションのそれも劇場作品という事になると評価は難しいですよ。劇場大作となると客寄せのためにアイドル歌手とか有名タレントに 声優させることがあってファンに酷評される原因になってますね。さすがに音響監督が本田さんなのでキャストにおやと思う人がいませんね。

富沢:スタッフの方の意気込みはものすごいです。熱気に圧倒されそうです。

伊藤:アニメ紙で応援していただいているのは感謝感激ですね。

編集:でも、いまだに普通のアニメ映画じゃなくて18歳未満禁止だと思ってらっしゃる方が多いみたいですね。 口で説明してもA子の面白さというか楽しさはうまく伝わらないんですよね。目新しさはなくて、斬新な面白さですと言っても説得力がなくて。

富沢:キャハハハハハ (C子笑い)

伊藤:でも、誰が見ても理解できる面白さというのは映画の原点じゃないかと思います。

富沢:ごく普通の学園生活、日常生活が少しずつ歯車がズレて行って大騒ぎになる話ですから、誰にも理解できて理屈抜きで楽しめると思います。

編集:3人の日常生活ってどんなものなんですか?

伊藤:仲がいいです。ほかの人から見ると私たちはどう見えるんでしょう?

編集:う〜ん年の近い三姉妹がいるのよね。それで短大を卒業してOL一年生になった姉さん、これが富沢さんで、短大生と高校生の妹を連れて新宿に 遊びに来ているといったイメージですかね。、

伊藤:アハハハハッ 当たりですね。

富沢:実際にそんな感じですものね。

編集:でも、実写版では伊藤さんがC子のイメージに近いんですよねぇ。

伊藤:そこをうちやぶってA子をやるところが面白いんですよ。なんちゃってぇ、大きいことをいってしまったぁ。 特報版でも私の声が一番素人ぽくて浮いてるんですよねぇー。

富沢:A子は戦闘シーンでもワーキャー言っているだけなんですけどB子は普段は物静かなくせに、戦闘シーンでは一番セリフが多いんです。

伊藤:それも見得を切っての決め台詞だから大変ですよね。

富沢:音響の本田監督がバシバシ鍛えてくださるでしょうから安心してます。

篠原:女子高の感覚って、私たち経験してないんですよ。

伊藤:そう、3人とも共学だったんです、不思議なことに。私の場合3人兄弟のうち一人だけ女でしたからいつも男性が周囲にいました。 大学の時も男性の人数の方が多かったですから。

富沢:3人とも兄がいるんです。私もスポーツやっていましたから9年間男性と張り合っているわけです。 腹筋100回なんて、すごい顔して男の人と一緒にやるんですから色気なんて捨てていました。

編集:みなさん兄さんがいるという事は、男性恐怖症ではないと思いますので理想の男性像を聞かせていただきたいのですが。

伊藤:理想はあくまでも高いんですけど、友達にはそんなに理想が高いといつまでも相手が出来ないよと威されています。

富沢:でも女の子の場合、理想と好きになる人って違うんですよね。あとで考えると、この人は私の理想としていた人と全然逆じゃないの、って よくあるそうですから。遺伝上よくしたもので美男、美女の組み合わせはそう多くないですから。

伊藤:可愛い子になんでこんな男がというもったいない組み合わせ多いですからね。私に付く虫はあんまりよくない可能性があるな、キャハ。 まぁ現実を見てみたら理想と違うってのはよくある話ですから。

篠原:ミキちゃんが選んだ人ってそうなの?

伊藤:まだいないんだってば。

篠原:私はそんなに理想が高くないけれど、B子だったらミキちゃん以上に理想が高いんじゃないかという気がしますね。 スポーツ万能で美形で頭脳明晰、背の高い人じゃなければ動かないと思います。でも、そんな人がいたらC子に夢中になったりしないでしょうけどもねっ。 よっぽど心の人い男性じゃないとB子が飛びこめないんじゃないかな。でも、あの執念深さというのは私の中にもありそうで・・・。

富沢:こわいなぁ、こわい、C子の相手になる男性も非常に優しい人でしょうね。外見に拘らず、C子ちゃんが出したお弁当も おいしい、おいしいって食べてくれて、どこへでも一緒にルンルン出かけてくれて、ある意味で同じ感性の男性じゃないと・・・

編集:そういうカップルの方がよほど恐いと思いますけど。

伊藤:二人で別の世界へ行ってもらわないと困ります。

富沢:だからC子ちゃんの男性版で、フリーパスの人なのよ、きっと。

編集:それじゃあ船場のボンボンだ。

富沢:あっ船場のボンボンやね、ほんまにこまった人や。ムズカシイな、アニメのキャラになりきって想像するの。

編集:プロジェクトA子のオーディション以来生活は変化しましたか?

伊藤:大変化です。今まではアルバイトを真剣にやっていないと生活が成り立たなかったけど、ここ数か月はめっきり声優業をしちゃってます。

富沢:急に忙しくなりました。

編集:最後にレコーディングのお話を伺いたいのですが。

篠原:いい曲だと思いました。私は大学でミュージカルのサークルをやっていたんです。その時に作っていた曲とかテーマがアタシがボーカルをやった 「FOLLOW YOUR DREAM」の世界観に限りなく近かったんですよね。あの詞は、ほんとに文字だけですと気障というかテレちゃう部分があるんだけれども、 あの曲の中に入っているとピッタリしています。口で言ったら照れ臭いのに、唄になると堂々と歌える、そういう曲なんです。

編集:篠原さんは無口な割に喋るときはすごく重い発言をしますね。まるでモンガーみたい。

伊藤:モンガー・シノ

富沢:キャハハハッ。 篠原さんは大和撫子なんです。普段は大人しいけれど芯はしっかりしているの。

伊藤:身近の人間に聴いてもらったら評判はいいですね。どこで流れても違和感がない歌ですから。それこそ喫茶店でBGMに流れててもムードを損なわないと思います。

富沢:いわゆるアニメの主題歌という感じではなくて、1つの世界を表現した歌という気持ちでレコーディングしましたから。 特に「DANCE AWAY」は自分たちの世界を歌うつもりでレコーディングしていました。とても明るい作品ですから歌も明るいんです。

伊藤:おちこんだり、嫌なことがあったりした時にプロジェクトA子を見ると理屈抜きで笑えちゃうから、良い気分転換になるよって書いといてください。

富沢:肩に力を入れてみる映画じゃないですからね。でも、レコーディングでは緊張しなかったけれど、その前が大変でした。 最初に虎ノ門でお客さんの前で歌った時なんか、時間がないから私の家に3人泊まり込みで振り付けの特訓をしたんです。 ない頭を振り絞ったので辛かったですね。

伊藤:あの時ほど緊張したことはなかったですね。

編集:見ているほうも失敗しやしないかとハラハラしてましたからねぇ。でも場数を踏むごとに上手くなっていくのはさすがでした。

富沢:スタッフの方も、最初は失敗さえしなければいいからという感じだったんですけど、 私たちが何とか様になってくると細かい部分までビシビシ指摘してくださるようになりました。 そういう意味ではすごく恵まれた環境だと思います。

伊藤:ベストコンディションでレコーディングできたのはラッキーでした。 最初の頃は心身ともに疲れていて、私なんかいきなりユンケルのお世話になっていましたもの。 泣きながら練習していた成果が出てるといいんだけれどな。

篠原:ほんとにスタッフの方の熱意があったから私たちもここまで頑張れたんだと思います。 映画そのものも、すごい熱気とパワーに溢れていますので、ぜひ見てください。


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