第一次世界大戦が終わり、やがて未曽有の大不況がアメリカ全土を覆った頃、ニューヨークのロゥアー・イーストサイドの裏通りで、眼を奥底から光らせて富と成功のアメリカンドリームをひたすら追い求める若き4人の男たちがいた。
 ラッキー・ルチアーノ、マイヤー・ランスキー、バグシー・シーゲルフランク・コステロ、彼らは今なお栄えている全米シンジケートを血と汗で築き上げて暗黒の歴史にそびえ立つ伝説を生んだ。
 野心に輝く眼と多感な心を持ち、若さとエネルギーが全身に満ち溢れる時、彼らは夢を実現するために、その青春のすべてを賭けて闘い、愛と固い友情の絆に生きた。
 87年の「アンタッチャブル」に始まり、「グッドフェローズ」。そして「ゴッド・ファーザーPARTIII」へと続いたギャング映画の流れは「モブスターズ」でクライマックスを迎えた。それは凄絶なるバイオレンスだけでなく、男のロマンが織りなす友情と愛の叙事詩でもある。
 新しい自由を求めて動き始めた若き国アメリカが、活力に満ち激しく揺れ動いた時代。それはアメリカが、世界のトップへとひた走るエネルギッシュな時であった。そんな新興国へ、新たな世界を夢見て集まってきた移民の人々。だが、彼等の前に横たわる現実は厳しいものだった。貧しさに打ちひしがれながらも、野心と夢を棄てきれぬ若き男が4人。ふとしたことで出会った男達は民族、人種の枠を越えて、固い友情で結ばれ、同じ夢を追いかけていった。当時、ニューヨークでしのぎをけずる暗黒の二大結社の間隙をぬって、トップの座を狙う4人の若者。最初は武器さえ手にできなかった彼等は、尽きぬ野心と勇気と戦略を持って、暗黒の世界を力強く登りつめていった。


 1917年から31年にかけての暗黒の歴史の実話をもとに、華麗にして壮絶な青春ドラマで綴った話題作の登場である。その壮大なスケールにふさわしい超一流の豪華キャストと、最高のスタッフが揃った。
 主演の4人には、ハリウッドで今最も将来を期待されている才能豊かな若手俳優が選ばれた。ルチアーノ役には、「ヤングガン2」「ロビン・フッド」のクリスチャン・スレーター。ランスキーには、「ダルク家の三姉妹」のパトリック・デンプシー。シーゲルには、人気テレビシリーズ「21・ジャンブ・ストリート」で一躍アメリカのトップ・スターとなったリチャード・グリーコ。コステロには、「エスクァイア」のトップ・ファッション・モデルとしても知られ映画では「ソープディッシュ」「ドアーズ」に出演しているコスタス・マンディラーが扮している。
 4人を支える脇役陣も絢爛豪華。ルチアーノ達の力を見込み仕事を提供するロススタインに、「アマデウス」でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞など数々の賞に輝いたF・マーレー・エイブラハム。ドン・マッセリアに、二度にわたりアカデミー賞を受賞したハリウッドの重鎮、アンソニー・クイン。ドン・ファレンザーノにニューヨーク・タイムズ紙がイギリス演劇界で最も優れた俳優”と絶賛した「コックと泥棒・その妻と愛人」のマイケル・ガンボン。ルチアーノの恋人マラ・モーツに、「ツイン・ピークス」のララ・フリン・ボイル。トミー・レイナに、ショーン・ペンの弟で、「ランブルフィッシュ」「フットルース」のクリストファー・ベン。その他、「ドアーズ」のニコラス・サドラー。「この愛に生きてのレスリー・ベガなど、アメリカ、イギリスの新旧スターが顔を揃え、個性的な演技をみせている。

製作は、「3人のゴースト」「800万の死にざま」のスティーブ・ロス。脚本は、「運命の逆転」でロサンゼルス映画批評家協会の脚本賞を受賞、アカデミー賞にもノミネートされたニコラス・カザンと、本作でデビューを飾ったマイケル・メイハーン。監督は、コマーシャル界のトップ演出家としてカンヌ映画祭などで数々の賞に輝くマイケル・カーベルニコフ。劇映画の監督デビューを飾った彼は、早くもハリウッドの熱い注目を集めている。撮影は、12月に日本でも公開される「ぼくの美しい人だから」のラヨッシュ・コルタイ。プロダクション・デザインは、「ディック・トレイシー」等で二度にわたりアカデミー賞に輝いたリチャード・シルバート。音楽は、「郵便配達は二度ベルを鳴らす」のマイケル・スモール。衣装デザインは、「危険な情事」「ウォール街」のエレン・ミロジニック。編集は、「ダークマン」のスコット・スミスなど、映画界のエキスパートが結集している。

■1917年から1930年の時代を再現するために、撮影監督ラヨッシュ・コルタイ、プロダクション・デザイナーのリチャード・シルバート、衣装デザイナーのエレン・ミロジニック、そして編集のスコット・スミスなど一流のスタッフが集められた。1926年のナイトクラブのダンスシーンのためには、人気振付師トニー・ベイジルが招かれ、銃撃戦などの特殊効果シーンには、「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーPARTII」「アンタッチャブル」を手掛けたベテラン、ジョー・ロンバルディが熟練された技術をアクションシーンで披露している。

■主な撮影はロサンゼルスで行われ、撮影隊はニューヨークの各地の代役を務めたハンコック・パークとパサディナの美しい大邸宅からロサンゼルスのダウンタウンの危険な路地まで、あらゆるロケーションで撮影した。プロダクション・デザイナーのシルバートは、1917年のモットやヘスター通り、またイタリアやユダヤ人地区を再現するためワーナー・ブラザースの屋外セットを占領した。セットの通りは手押し車を押す何百人ものエキストラと、果物や野菜のスタンド、そして美しく飾られた当時の店先などで埋まった。また、ビルモア・ホテルの舞踏室は、1926年のゼリーの豪華なナイトクラブに変身し、パークプラザ・ホテルでは盛大なユダヤ式の結婚式とギャングの宴会シーンが撮影された。
 他のロケーションには、ダウンタウンのミリオン・ドラー・ビルから霧が立ち込めサン・ペドロの波止場、そしてロサンゼルス・クレスト・フォレストやバーノンの倉庫街まで様々な場所が使われ、また、ユニヴァーサル・スタジオのサウンドステージでも撮影は行われた。

■製作スティーブロスは語る
 現在最も忙しいプロデューサーの一人であるロスは、昔から本作品のような映画を作りたいと思っていたという。「若々しいアプローチでギャングを描きたかった。僕が大好きだったのは、アメリカ神話の物語だ。彼らはとても若かったが、もし問題があれば、彼らは自分達で解決策を見付けた」
 またキャスティングについては、「4人の主要人物を演じる俳優を決めるのに6ヶ月かかった。チームワークが肝心だからね。我々は役に要求される容姿を満たし、なおかつチームとして一緒にうまく演じられる俳優が必要だった。それに、年齢も考慮しなくてはならなかった。しかし我々はラッキーだったよ。それぞれ優れた演技者が見付かったから」とコメントしている。■監督マイケル・カーベルニコフは語る
 「このようなオールスター・キャストの映画を監督するのは、とても興奮した。若手に関しては、それぞれのキャラクターを個別に描くようにした。若い俳優達が、時を越えることがとても重要だった。僕は観客に90年代の若者がこれらの役を演じているに過ぎないと感じてほしくなかった。その時代に実際いるような気になってもらいたかったんだ」

■彼らの演じている実存したキャラクターの真の性質を捕えるため、手に入れた古い写真や映画などを見て、俳優全員が綿密なリサーチを行なった。4人の俳優はそれぞれの役について語った。◎クリスチャン・スレーター
 「ルチアーノは、古いボス達を抹殺するために彼らに容易に近付く事ができた、とても魅力溢れる人物だった。またイタリア人でない者ともパートナーを組んだことを僕は尊敬している」◎パトリック・デンプシー
 「ランスキーは、グループの中のビジネスマンだ。交渉や話し合いでどんな状況からも逃げられると思っていた。彼にとって人殺しは金の無駄だったんだ。彼は人殺しを、頭を使わない証拠だとずっと信じていた◎リチャード・グリーコ
 「シーゲルは、常に本能の赴くままに行動したグループの筋肉だ。彼は最初に行動を移し、後からそれについて考えるというバターンが多かった。そんな性格のおかげで、面倒な事にわずらわされることはなかったが、いろいろな問題を引き起こすことにもなった。だが彼は本当の紳士でフェミニストだった」コスタス・マンディラー
 「フランクは、グループの外交官だ。彼は最高級の人々と付き合い、暗黒街の一員でありながら彼らから非常に好かれていた。彼もはなっぱしらは強かったが、バグシー・シーゲルほどではなかった。彼はビジネスと同じくらい優れたユーモアのセンスも持っていた」

■4人の若手俳優は、一緒に仕事をするのを楽しんでいたが、ベテラン俳優達との共演については多少緊張していた。
 スレーターは、アンソニー・クインとの共演を熱っぽく語っている。「僕も年をとったら彼のようになりたい。彼は自分にすごく満足しているんだ。それにクインは、とても有効なアドバイスをくれた。彼は映画を撮影している時には、必ず群衆シーンに出るのだそうだ。そうすれば降板させられる事はないからね」
 デンプシーは「マーレー・エイブラハムは演技に非常に真面目に取り組むので、彼と共演できた事は本当に光栄だった。しかも彼は、永年自分が身に付けた知識に対してとてもオープンで、いろいろ教えてくれたよ」と語っている。

■アンソニー・クイン自身も若手に対して、たいへん好感を持ったようで、「彼らは全員、素晴らしい共演者だった。私にとっても最高の経験だったよ。彼らは、私が彼らの年齢の時と同じようにハングリーで、私が知っている事を全て吸収しようとした。若手俳優と私の間には強い友情が芽生え始めている」とうれしそうに語っている。

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