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前からベルトルッチ監督の作品に出演したいと思っていたんだ。だから、役を貰った時の喜びようったらないよ。それにシナリオを読んだ瞬間、僕と溥儀はもの凄く似てる!って思ったね。彼は幼年時代から紫禁城っていう舞台に唯一人で立たされ、皇帝という道化役を宦官や側近の前で演じなければならなかった。僕はというと10歳の時、京劇という大変閉鎖的な世界に飛びこんだ。そこで1日10時間のフィジカル・エクササイズと厳しいセルフコントロールの訓練を受けさせられ、家族とも引き離され、義務教育も受けられなかった。とにかく外部とは一切、繋がりがとれない生活。だから溥儀には親しみを持てたよ。でも、いざクランクインしてみると大変なことだらけ。毎日ハードなスケジュールなんですよ。例えば3時間位かけてメイクをして演技をするんだけど、食べ物が満足になかったりとかね。辛かったなぁ。まあそこに住んでる人に比べたら・・・我儘は言えないかな? だいたい60歳の役を演じるというのも、僕のような若者には無理がありますよ(笑)。健康な僕が、老けた役を2時間も3時間もやっているのは、挑戦!ですね(笑)。それに監督としてのベルトルッチと、役者としての僕も、楽しいことばかりじゃなかったいさかいも多かったんですよ。でも最後にローマで二人で一緒に過ごす時間があってね。ああこんな過程があったから映画ができたんだって、お互いいい気分になれて......。改めて僕は、ベルトルッチが好きだって思いました。彼はアクターを演技するための道具であるという見方をしないんです。自分が何をすべきか全て計算しつくしているし、その時々で臨機応変にやっていく柔軟性も持ち合わせている。怒る時は激しく怒り、笑う時は腹の底から声をだして大笑いをする、全く飾り気のない人なんだ。とにかく祖国で演技をすることで、ひとつの発見もできた。満足いく仕事ができたよ。