ズバリ言おう。1999年7月、 人類は滅亡などしない。私、 見沢知廉は断言する。
 ノストラダムス研究も占星術も風水も、それぞれゲーテやラ・ファイエット夫人が言及したり、アリストテレスが専門の論文を一冊書いたり、三国史の諸葛孔明や家康の江戸設計の基軸になったりと単なる〈オカルト〉などでは決してなく、かつてはアカデミックな学問だった。現代でも第2次大戦中、ゲッベルスが対ポーランド戦でノストラダムスの小冊子を使ったり、クリントンが風水で執務室を大改造したり、湾岸戦争の"砂漠の嵐作戦"の開始日と終了日が占星術によって決められた。つまり、政治、経済、戦争や国策、外交や建築を裏で支配している怪物〉である事実をまず認識してほしい。
 「ノストラダムスって言やあ、19 99年に人類が滅亡するっていうアレだろ」
 断言しておくが、ノストラダムスは、こんな〈お遊び〉ではない。1999年7月に〈人類が滅亡する〉などという解釈をしたのは日本人の一部だし、13星座などと同じく日本の商業主義ジャーナリズムだけが大騒ぎしている迷信〉にすぎない。欧米における”予言の解釈学”は、古代ギリシャのアカデメイアやトーラー解釈学のカバラ以来2500年以上の伝統をもつ。
 ノストラダムス自身が霊感だけでなく、カバラなどのユダヤ神秘学、占星術(の世界では、1999年8 月のグランドクロスを火星のハードアスペクトなどからノストラダムスとは関係なく破壊、暴力の大事件〉が起こると予想してきた)やキリスト教系の神秘学の伝統を学んだ上で、〈諸世紀〉を完成させたのであり、それらの伝統秘学を学んでからでないと当然、ノストラダムスを正しく解釈し得ない。
 五島勉氏の〈1999年世界滅亡仮説本ブームのあと日本人によるノストラダムス解釈本が一時かなり出たが、残念ながら日本人解釈者のほとんどはきちんと伝統秘学を勉強していない。中には〈ノストラダムス (-) は日本の芸能界を予言していた!〉 と諸世紀の和訳だけを強引にねじ曲げて何章の何は〈松田聖子のデビュー〉何章の何は〈山口百恵の引退〉(笑)だと真面目に論じた本さえ出た。
 確かに、突飛な解釈をするほど大衆には受ける。しかし1999年の詩については、例えば著名なノストラダムス研究家であるV・イオネスクは「フランスにメシアが出て大きな軍事衝突に至る」、同じく研究家のK・ディクソンは「〈アンリ〉というメシアが共産主義国連合と戦争して勝つ(既に大ハズシではあるが)」、C・H・ケイシーは「日米が経済的に〈沈没〉する」といい、〈人類滅亡〉などと一言も言ってはいない。

 1999年第7の月
 天から恐怖の大王(Grand Roy)が降りてくる
 アンゴルモア(Angolmois)の大王は甦る
 その前後、マルス(軍)は首尾よく統治する


 日本でノストラダムスといえば、もう、この10章のだけが一 人歩きしている。
 この詩の解釈については、(199 9年7月(または8月、2000年の7、8月説もある)に、かつて東 洋から出た大王が再び甦るきっかけとなる内乱(や革命、大一揆または戦争)が起こり、結局この内乱は軍の力によって一応収束される〉と私は解読した。
 ノストラダムスは、戦争については「戦争」「剣や火・死体の山」、破滅については「破滅」「川が血で染まる」などと、大事件は実際よりも過激な単語でズバリと表現する癖がある。
 つまりこの詩は、彼の予言詩の中でも穏健なものの一つなのだ。ただ年と月が書かれているのが珍しいのアンリの死を予言したイメージが強くて、ノストラダムスというとすぐに死と結びつけられるため、悪い予言と思われがちだが、「戦争」 や「破滅」「流血」「大惨事」とよく 使われる言葉もなく、絶対に大きな惨事の予言ではない。「大王」にしても、「降りてくる」「る」「怖い」だけで、「大王」が何か重大な事件を起こすというよりも、「大王が甦る前触れ」と解すべきだ。
 アンゴルモアはアナグラムでモンゴリアン、即ち東洋人と、フランスのアンゴルモアという地方でかつて大きな一揆が起きたことから「大一(内乱)の2つの意味をもつと読むべきで、そうすれば「東洋で、かつての東洋の大王が甦るきっかけとなる内乱が起き」、あとは4行目を文字通り「しかしマルス(軍)がそれをうまく収める」と読めば、すっきした解釈ができる。
 むしろ私は世紀章の46が最も重要な予言(歴史的に重要な予言はほとんど第1章に入っているというのも欧米研究者の間では常識である)と見る。


 月が支配した二十年が過ぎて別のものが七千年に王国を築くだろう
 太陽が残された時代を任されたとき
 全ては満たされ、私の予言は完了する


 つまり、ノストラダムスは率直な言葉で、〈7000年までは予言しましたよ、まだ人類の歴史は続くけど、私の予言はそこでおしまい〉と、キチンと書いているのだ。(この7千年というのも紀元だという説と、アダム暦7千年、つまり西暦2020~40年という説があり、おそらく後者だろう)つまりノストラダムスの予言では最悪でも、人類は2020~40年までは必ず生き延びるのである。
 さて、その1章の48だが、これは(キリスト教的西洋の時代紀元2000年前後に終わり、その後日本2020~40年に世界的な王国を築く。私の予言もそこまでだ)と解できる
 ノストラダムスの詩に共通する符号の一つとして、一国家を何かに例えるー日本は太陽、アメリカは鷲 などー解釈だけは、年号やアナグラムと違って、無理なこじつけ解釈ができない。1章の23(鷲が太陽の空を飛ぶ)など、その方法で見事に日本の敗戦や原爆などが予言されている。
 つまりこの1章48も合わせて考えてみると、〈1999年7月)は、その日本に関係する〈大王>〉Gran d Roy)が何らかの形で現れる。
 別に、私が日本人だからといって 日本をひいきしている訳ではない。 2020~40年、特に2030年代 に〈アジア〉〈東方〉〈東鶏城〉〈光出ずる 方向〉〈太陽)〈アンゴルモア= モンゴリアン〉が世界を初めて統一 するというのは、実はノストラダム スだけでなく、ヨハネ黙示録、マラ 書、日月神示、石原莞爾のいう大 アスティックカレンダー、出 口王仁三郎、ダニエル書、ベイサイ 予言、姜山、マヤ、大本神論(出 口ナオ)、古事記の〈裏読み)、ディ クソン、ケイシー、ブラバドスキー ――など表現は違うが、〈太陽である 東の小さな島〉が世界を一つにする という点では一致していて、最も東 にある小さな島で、太陽を国旗とする国は〈日本〉しかないのだ。
 確かに、龍宮神示や天言鏡のように、日本が現実に世界各国を征服していた日本ファシズム期に(日本が世界を救い統一する)といった予言がたくさん出たのは、米ソ冷戦の時に前出のディクソンが〈大共産主義国家連合と自由主義国家連合がハルマゲドンをして後者が勝つという予言をしたのと同じで、〈時代ニーズへの迎合〉の色彩が強かったのも事実だ。(だからナチはナチでヒトラーやゲッベルスがノストラダムスの〈ドイツが世界の道を占める〉予言を、ドイツによる世界征服と誤読してしまったりしている)
 だから〈太陽が2020~40年代 に大王国を築く〉 -ただ、それが軍事政治的なものなのか、経済的なものなのか、その他ハイテクやサイバーネットワーク、金融、学問的なものなのか-は、シェークスピア劇の中の予言のように、(起きてからでないとわからない謎)と言えるが。
 その(世界的大王国)の謎を解 くもう一つのキーが  では先の1999年の大王(GrandRoy)がシーレン(Ch yren)だとしたら?さあ、 1999年の〈アジアの大騒乱〉か1章48の〈日本の世界王国〉に見事につながってしまうのだ。 〈東方から危険な心の人がやってくる〉(1章の9)、〈血の中でもがく顔乳や蜜で別された太陽に向ける〉(1章57)、(東洋人が自分の住まいから出てアペニン山脈を越えてやってくる、空も雪も越え、誰もが彼の 杖で打たれる〉(2章24)、(シーレンは自由の身になり、戦いで激しく残忍な国民を圧倒するだろう〉(2章7)、〈太陽が昇り火が見え、騒音と光が北へ向かい、球の中に死と叫びが聞こえ、剣による死、火、飢えが人々を襲う〉(2章91)、〈軍は遠方から捕らわれ人を連れ、黄金でつながれてシーレンに差し出される、大群は火と剣のうちに〉(4章34)、〈太陽の法と金星は競い、大いなるメシア法は太陽によってなされるだろう〉(4章53)、〈シーレンの拡大で、空とその猛威から、6人(6大国) は逃げる〉(6章27)。 の時だ。


 そして1章の48に呼応するのがこの詩だ。
 偉大なるシーレンが世界の王となるだろう
 はじめは愛され、のちに恐れら
 彼の名声と賞賛は天まで届き
 彼は勝利者の称号に満足するだろう


 6章の70である。
 1章の48、そしてそれと相応する 〈東の小さな島〉〈東方〉〈太陽〉からメシアが出て世界を一つにするという前述の各予言。
 ノストラダムスの中で、世界が一つになる統合されるとハッキリ書かれているのはこの1章の48と、そして6章の70しかない。
 つまりシーレンは、〈太陽〉つまり日本から出現すると結論づけていいのではないか。 私ならズバリこう解釈する。〈日本からシーレンというメシアが出て、2020~40年代に世界を統 合する。その時、西洋白人的価値観やローマ教会も終焉する。1999年7月には、大事件が起こるのではなく、1998年の日本経済破綻に端を発するアジア動乱の中から、世界統一(または世界革命)をやり遂げるシーレンの名が、何らかの形で表に出るだろう〉
 つまり、1999年、君たちが経験するのは自分たちの破滅ではなく、やがて恐怖の大王となるシーレンかやってくるのを目にするのである。そしておそらく、救世主(シーレン〉は日本人だ。


戻る
inserted by FC2 system