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ジェームズテイラー。今や若者に圧倒的な支持を受けているシンガーソングライター。 この23歳の、背が高く、ロングヘア―で、やせた、一見病的で、精神病院へ二度も、 それも自分から入院したという程の神経質な男の歌う唄が、なぜこれほど若者にブームを呼び起こしているのか。 それは彼の唄に、現代の若者が一様に持つ社会における自己の存在を見つけあぐね、そこでもがいている様・・・ すなわち、青春時代に誰もがぶつかる不安、悩み、喜び、悲しみと言ったものが多いからである。 これはとりもなおさず、青春のすばらしさ。人生のすばらしさであるのだが。 ましてや、彼の語りかけるようなロマンティックで静かな、そしてフッと見せる陰りや憂いを含んだメロディが青春の真っただ中にいる若者に、 こたえられない響きとなって胸を打つのである。 また彼の作る唄はフォーク、ブルース、カントリー、R&B、ジャズと多くの異なった要素を持っている。 それはなんでもこなせるというのではなく、常に彼自身の主張が中心にあって、それが多種なジャンルのメロディに派生しているところが優れているのである。 そして彼の唄の最大の特徴は、パーソナルであるという事だ。 彼の歌には自分と自分にふれあう部分(思い出であったり、現在の自分であったり)しかなく、彼自身の内のたくさんの問題を歌にしてそれを歌うのである。 また、テーマもなく、頭に浮かんだことを書き綴った歌もある。 これは裏を返せば虚無的であり刹那的であるかもしれないが、同じような問題を持つ若い人には分かりすぎるほどわかるのである。 1948年3月12日、マサチューセッツ州ボストンに生まれた。本名はジェームズ・バーノン・テイラーと言い、後に家族とともにニューヨークに移り住んだ。 精神医学の医者になろうと勉強していたが途中でこれを断念、歌手として身を建てようと渡英し、ピーターアッシャーと出会った。 ピーターはこの時、出来たばかりのアップルレコードのA&Rマンをしており、さっそくこのコンビでジェームズの第一作となったLP「ニューフォークの旗手」を作った。 しかしこの時代はあまりぱっとせず、再びアメリカへ戻った彼はワーナーと契約し「ニューフォークの鬼才」を発表。この中のファイアー&レイン (自殺した彼のガール・フレンドの事を歌った唄)のヒットで一躍脚光を浴びた。そして今年3月1日号のタイム誌で、彼に関する記事が4ページにもわたって載った。 若干23歳の青年歌手がタイム誌に、それも4ページにわたって紹介された事は画期的なことで大きな話題を呼んだが、 彼の実力からしてみれば、かえって遅すぎたという声が聞かれるくらいである。 彼の父は大学の医学部長で、母はニューイングランドでソプラノ歌手をしていた。 テイラー一家は音楽一家として名高く、弟のリヴィングストンは昨年の秋、兄のアレックスと妹のケイトはそれぞれ今年の春、各自、ソロアルバムを相次いで出した。 そのいずれもが評判を呼び、ある雑誌では彼らをポップス界のケネディ家と称している。 そしてこの一家は疲れをいやすためにマクリーン精神病院へ行って音楽を一人静かに聞いたり、歌ったりしている、不思議ですね。 彼はこの映画の中で無口なドラッグ・レーサーという主役を演じているが、彼の記事を報じたタイム誌によると、早くもニュー・ジェイムズ・ディーンと評判。 日本でも彼の演技に注目するところが多く、公開が待たれていたが、見た人の意見を総合するとむしろ噂以上だのと声が大勢を占めている。