7人の母です
ボボボーボ・ボーボボ
原作・澤井啓夫
小学生の頃アニメで知ったよ。リアルタイムの第一話のOPで爆笑してた。ソフトンの場面とか。
で漫画買って読んでた。バカ面白い。15巻ぐらいまで買って読んでた。で新説は全部買った。面白かった。
ただ、今27巻まで全部読んだけどボーボボは15巻ぐらいまでだな。それは思い出補正とかじゃなくて、16巻前後から
ギャグが無理くりというか、もう笑えなくなってる。勢いも薄れ、それは本筋のバトルが濃くなってきたからかもしれない。
ボーボボ兄弟が出てきてからはもうダメ。湿っぽいのかタイプが違うのか、求めているものが違うのか。
ボーボボのよさは本筋があったりするなかで、現実の中でギャグ的な虚構を演じると、それが現実になるというハチャメチャさね。
それが現実オンリーになるからな最終決戦では。まあ勢いだけでよく10巻以上乗り越えてきたなと。
そういう意味じゃ新説は本筋とギャグのノリがバランスよく持続するんだよな。新説が不人気な理由が分からん。ハッキリ言ってこの作者は相当漫画力高いぜ。それはバトル漫画としての熱さがちゃんとしてるから。格好いいよ、ボーボボの進化とか、敵の勢力図とか、わかりやすいし。仲間との再会とか、各地のボスとか面白いし。無印よりバトル漫画というジャンルが明確で、その中での高濃度ギャグ。無印は途中で息切れしたが新説は最後まで同じノリでやり続ける。バトルとギャグのバランスがグンバツにいい。
なんというか、無印は勢いだけのイメージだから、ちょっと理屈っぽくなるとダメになってしまったんだが
新説の場合は最初の方でへっぽこ丸との再会という割と湿っぽい理屈を放り込んで上手く処理しているー世界観を広げることに成功しているからか、そこからのノリに無理を感じない。
無印でああいうノリやったら一発で冷めるもんな。軍艦との過去で限界だし。ナメ郎の過去とか学園生活とかもボーボボの世界から外れてない。全滅丸とかいう薬で敵がパワーアップするのもビジュアル的な派手さが少年漫画的にいい。バブウ戦は画力もあって大迫力。中でも圧倒的なのは吸血鬼戦でのボーボボの新技・ゲナハラッシュ。普通に熱いのな。少年漫画としては7巻で終わる簡潔さもあいまって完璧。ギャグもパロディが増えたけど濃くていい。へっぽこ丸が改心したシーンで首領パッチがくっさーって言うけど、理屈っぽさ、湿っぽさを救う演出も上手い。無印が実験作なら新説は正統進化というか、オーソドックスに才能を発揮したって感じだ。
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ちょうどいい時期ってのはあると思う。
パロディ、ナンセンス、勢い、下品・・・系譜としてガキデカとかマサルさんとかあるんだろうが、
ボーボボがその決定打と言える。絵なのか、パンクなのか、時代の軽薄さなのか。
そう2001年に連載スタートということを考える、21世紀の幕開け。21世紀とはデジタルの時代、
面白フラッシュとかでパロディをやりまくる時代、なにより真面目に何かをやるより芸人的にやる方がサマになる時代。
格好つける役者よりお笑い芸人が役者をやった方がサマになる、そういう時代だからこそのボーボボなんじゃないか。
少年漫画的に王道と書いたが、今の時代の少年漫画は、ボーボボ的なノリ、つまりギャグ的にかわしてたまに真面目っていう
線でようやく一息つけるのではないか。
鳥肌実のけものがれ俺らの猿とで書いたように、本職役者としてスカした芝居する永瀬正敏より、お笑い芸人として全裸も辞さない鳥肌実の方がサマになるし存在感あるし、臭みなしに、あらゆる役をこなせる器用さを可能にするんだということ。同じだな。
崩したギャグが当たり前の時代、もうギャグなんてのは何週もしててパロディやらなにやら、極めて複雑なシーンになってる。
ボーボボが上手いのはビジュアルから崩していて、内面も崩れてる。しかしその崩れた内面を構成している要因は彼らにとって真面目な課題であって、だからこそたまに「マジに」決める。そこが少年漫画的な熱さを可能にする。しかし、その真面目な課題ってのがボーボボなら毛刈り隊を滅ぼすとか首領パッチならハジケリストになるとか、これまたイカれたものばかりなんで、冷めることはない。上手い。隙が無い。
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隙がないというかうまいのは、女キャラの使い方。ギャグもの、それもハードなギャグではどうしても男メインになる。
何故なら女がボコボコにされたりするのは読者が引いちゃうから。男も女も。ギャグでも難しい。
男をギャグ的にいじって楽しいのは、どこか男は強者、という部分があるからだろう。強者だからイジってもいい。
でも女はどこか弱者、というところがある。だからイジっちゃいけない。という感じだ。
しかしイジれる女があるとすれば、それは男より強いとか、キチガイとか、そういうタイプでしかない。
だったらばということでそういうキャラがこぞって登場。
女だから出さないというんでなく、女でもイジれるようなキャラを出そうということ。
これ漫画でもドラマでもなんでもやってることなんだけどね。実力はさておき家庭では頭が上がらないとか、しょっちゅう窘められるとか。
だがハードギャグでこれは珍しい。
強い魚雷ガール、キチガイの田ボ。たまに出るおばちゃん。そういう点で上手くいかず影が薄かったのがスズ。影の薄いのがいいという声も。
でビュティね。イカれた連中のギャグをほぼ一人でツッコミ役として活躍。このツッコミが肝。何がどうとは言わんが寒くならないギリギリの線で面白く作ってる。普通美少女キャラで崩し顔って上手くいかない、頑張ってるけど笑えないのがほとんどなんだろうが、ツッコミとして機能してるってのは画力なのか演出なのか。ともかくすごい才能だ。どこかでビュティを好きなのは守られる女じゃなくて自分から戦える女だからみたいなフェミじみたキツイ文章があったんだけど、一人でツッコミ頑張ってる時点で優秀だからさ、あんま臭くすんなよと。
美少年キャラも登場させる。やはりハードギャグもので美少年キャラは女と同様、うまく笑えないというハードルがあるかもしれないが
そこもイカれた連中を出すことで突破。へっぽこ丸はおなら真剣、破天荒はバカ(こいつも上手くいってないかな)、ボボパッチもボーボボとドンパッチが合体してできた人格だからこその笑いが。
ありとあらゆる難しい笑いに挑み勝っているというのは、漫画の成功のため笑いの幅を広げようとする姿勢ゆえなのか。
ともかく作者は頭がいいというか、やっていいことやっちゃいけないことのハードルをキワキワで交わしている。
女も殴られたり血反吐吐いたりするけど、よっぽどのところまではいかない。ギリギリのところで参加させている。
澤井。イケメン、絵が下手、父が大学教授。つまり地頭のよさとか、品のよさなんかが出てるわけだ。
ボーボボが未だに笑えるのは「今の時代NG」ってのがないからだろう。エロもないし。画力ゆえか・・・。
ホモネタとかもないしな。差別とかもないし、キチガイがいるだけなんで・・・ハゲ差別も違うしな。
凄いことだと思うよ。あらゆる素材を使って高濃度のギャグをしているのにコンプライアンスに引っかからないってのは。
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首領パッチは男にも女にも抜群の人気だ。デザイン・ギャグ・たまに格好いい・・・
女ウケって意味ではすごくわかるんだよ。首領パッチってのは女の言うところの安心する男友達まんまなんだ。
もっと言えばオカマ友達みたいなもんなんだよ。よく女装してたり女になりたがっていたりとかもあるんだろうが、
また性欲を感じないってのもあるんだろうが、安心して遊べる男友達。で面白いし。
都合がいい男という言い方は間違っているかもしれないが、男性性女性性を併せ持っているから、共感できちゃうみたいな。
で首領パッチがちょっかいかけて、ビュティがよく追いかけ回したりして、つっけんどんなやり取りもできて、理想的な男女観みたいな。
圧倒的人気なのが天の助。こいつの面白さはビターだからか、チンケだからか、ちびまる子の藤木みたいなリアルな心理が解せるということなのか。首領パッチがコロコロコミックなら天の助はビッグコミックみたいな感じだ。妙にスレてる。
一人だけ30歳だっけ、そういうのもあるんだろうけど、憎めないおっさん、かわいいおっさん、コケるけど華のあるおっさんみたいな。徳が高い。愛される。よく裏切るし調子にのってボコボコにされるが、根はいいやつだから捨てられない。基本ぞんざいにコケにされるが優しいへっぽこ丸に懐いてるのがカワイイ。
立ち位置から揺れている。元々売れないところてんとしてクビになってAブロック基地のボスになった経緯があって、ボーボボたちに倒されたあとは拾ってもらって、だからそこで戦っているということで、居場所が欲しいだけの男なのだ。なので目的意識があるわけじゃなし、毛刈り隊を滅ぼしたいとかハジケリストになりたいとか強くなりたいとか、そんなものはない。もちろんボーボボたちに恩義はあるが、やりたい放題の目にあってるし、ノリがあえば助けるけどそうじゃない場合は逃げたり裏切ったりする。
そういう世渡りのうまさ(下手さ)がユニークなキャラクターだ。田楽マンも似たような感じで新説のおまけ漫画では鬼瓦マンと団欒していた。
笑いの面で言えば落とす笑い担当。首領パッチもやるが余裕しゃくしゃくに構えてボコられるのが常。
チンケすぎて愛されるキャラクターだ。
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アニメに関してだけど、やっぱ澤井はすごいんだよな。アニメ化して、そのデザインが少年漫画として立派に完成されたものだと実証された。
デザインはもちろんカラーもすごい。カラーバランスが完璧だ。ソフトンだけうんこからいちご味のソフトクリームになったが、他はそのまんまで
目に優しいバランス。00年代初期のデジタルカラーってのはポケモンもそうだしベイブレードもそうだけど、カラーバランスがいい。
赤、青、緑。単純。デザインは最高。
ただ問題は、ギャグがつまらないということ。30分枠のゴールデンタイムでやったんだけど、それゆえか、バトルとギャグは確かに独特の味を持っているんだが、漫画とはあまりにギャグのノリが違いすぎる。
殴りつけるようなギャグが尺のためか丁寧に描かれすぎ。
ギャグものはアニメ化が難しいってのは省略や勢いの問題なんだろうが、そのままが出てるな。あのな、これは10分枠で深夜にやったらよかったんじゃないかと。それもセルで。数年前に。ボーボボ連載開始してない頃だけど・・・。だから結局浦安鉄筋家族なんだよ理想は。あのテンポ、パロディ、ナンセンス、勢い、下品。そしてセル特有の泥臭さ・荒々しさ。まさにボーボボの世界。しかしデジタルなので角が丸くなっちゃったというかマイルドというか、荒々しさはない。それは絵もそうだし、時間が長いからこその間延び。浦安ばりに7、8分の勝負ならいい感じだったんだろうと思う。
もしくはバトル漫画の側面をピックアップして、その合間にギャグを入れるという構図に変えたらよかったんじゃないか。
バトルものとしてはいい線いってるもん。ゲームやったら分かる。GBAの究極戦士ギャグ融合は気合入ったRPGでよくやってたが。
真拳という技に個性的なキャラクター、わりにビジュアルしっかりしてる敵キャラなど、ちょっと真面目なバトルものとしてね。
で、その合間にナンセンスギャグ・・・そうすればもっと完成度高かったんじゃないか。完成品ではバトルとギャグのバランスがね・・・。
やっぱ時間を短くするか、セルにするか、バトルアニメにするか、だったな。それは残念。
でもデザイン性のすごさはデジタルだから際立ってるのかもしれない。あ、ビュティがかわいすぎる。へっぽこ丸も美形。
新説はアニメ化してほしかったな。今ブームだからやるかもだけど。女キャラに色気出たのかぽこみがいい。
へっぽこ丸の妹で天才。少女からセクシー美女まで変身できて目の保養も完璧。新説は絵が洗練されてるからボーボボたちも泥臭くないし、世界観とズレはない。で舐め郎との友情・ときめきもあったりする。新説がアニメ化して気になるのはここだな。変身シーンとか。
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